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秋の観光旅行、どこへ行こうか検討中の方も多いのではないでしょうか。3月の北陸新幹線開通以来ぐっと近づいた金沢は、秋もおすすめな観光地の一つです。そんな金沢へ足を運んだら、まずは押さえておきたい老舗店をご存知ですか？ これを知らずに金沢を語るなかれ。観光客だけを見たお土産品とは一線を画す、間違いのないお土産6選をご紹介します。
1：【金沢市東山・中田屋】金沢で「きんつば」と言えばここ！
加賀百万石の昔から茶の湯の盛んな金沢は、京都、松江と並び称される和菓子処。「きんつば」で有名な「中田屋」は昭和9年（1934年）の創業。手に取って半分に割ると、中から現れるのはふっくらとしてつややかな粒あん。口にすれば、ほどよく効いた塩味が小豆の風味を引き立て、あんと衣の食感のバランスも絶妙。粒あん好きの方にとって至福のひと時となることは間違いありません。
2：【金沢市御影町・金沢うら田】丸みがかわいい「起上もなか」
石川県・金沢市の老舗菓子司「金沢 うら田」の名物最中は、加賀八幡の故事に由来する郷土玩具「起上人形」をかたどったもの。手のひらサイズながら中味はずっしりと重く、パリッと薄めの皮の中には、上品な甘さの粒餡がぎっしり！ 縁起が良いため、お祝いとしても人気があります。おすすめは、事前予約で手に入る一体だけ本物の人形がはいった「人形入り」。
3：【加賀市動橋町・丸八】香りの良さにうっとり「献上加賀棒茶」
金沢・加賀地方では、普段のお茶と言えば「ほうじ茶」。食後にほうじ茶が出てくる飲食店が多いのも特徴です。金沢でほうじ茶のメーカーとして真っ先に名前の上がるのが「丸八製茶場」。新茶である一番茶のみを使い、茎の旨味を損わないように浅く焙じているのが特徴です。薄く色づいた茎は芳ばしい香りが立ち、すっきりとした上品な味わい。昭和天皇へも献上された棒茶ということで、「献上加賀棒茶」と名付けられています。
4：【金沢市野町・諸江屋】落雁で有名な老舗の「加賀鳶もなか」
「落雁 諸江屋」は江戸時代末期、1849年創業の和菓子店。看板商品は上質な和三盆を使った口溶けなめらかな落雁ですが、金沢の人たちがおもたせやお祝い事に利用しているのが、一口サイズの「加賀鳶もなか」。皮には、加賀藩おかかえの大名火消し「加賀鳶（かがとび）」の模様が入っています。内側には、こしあんと粒あんが混ざった少しねっとりした餡がたっぷり詰められています。ほどよく上品な甘さが金沢らしい一品です。
5：【金沢市尾張町・不室屋】金沢の郷土食で忘れてはいけない「生麩」
「不室屋」は慶応元年(1865年)の創業で、「加賀麩（かがふ）」と呼ばれる、独特の「麩」を作り続けている老舗です。麩というと乾燥タイプを思い浮かべる人が多いと思いますが、実は種類が豊富。金沢に来たらぜひ試したいのが「生麩」です。蒲鉾のような見た目で、切り分けて田楽や鍋物、炊き合わせ、揚げ煮、蒸し物、天ぷらなどにして味わうことができます。フードジャーナリスト・はんつ遠藤さんのお気に入りは、切ってから少し炙り、白みそ仕立てのたれをかける田楽スタイルなのだとか。味にも、よもぎ、黒ごま、あわ、南瓜など数種あり。
6：【金沢市大野・ヤマト醤油味噌】日本初の生（なま）醤油「ひしお醤油」
金沢市大野町の大野港は、北前船の寄港地だったこともあり、北海道から運ばれてくる大豆を使った醤油・味噌作りが盛んな場所でした。現在は３代目が安全・安心な発酵食品作りに力を注ぐ「ヤマト醤油味噌」の注目商品が、日本で初めて作られた生のお醤油「ひしお醤油」です。加熱殺菌のための火入れをしない生醤油は絞りたて。もろみ本来の香りと美味しさが楽しめます。化学調味料を一切使っておらず、麹や糀の酵素の力を活用して作られているため、肉や魚につけておくと塩糀づけのように素材を柔らかくし、風味豊かにしてくれる優れものです。
※掲載情報は 2015/09/05 時点のものとなります。
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