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実はフルーツ大国タイ
微笑みの国とも言われる「タイ王国」。昨今皆さんの耳にもよく入る国名ではないでしょうか?メディアでも取り上げられた今年5月に代々木公園で開催された「タイフェスティバル」は、週末2日間の開催で、実に40万人もの来場がありました。最近では東京のみならず、全国で「タイフェスティバル」が展開されているので、タイの魅力に気づいたり、はまったりした方も多いかもしれません。
タイの魅力は?という質問にタイ好きの方が答えると「観光名所が多い」「海が綺麗」等も上がりますが、共通して皆さんがあげるのは「食のクオリティの高さ」。「トムヤムクン」「パッタイ」「ガパオ」等、有名なタイ料理は数多くあります。
ところで、皆さんはタイがフルーツ大国だということはご存知でしょうか?スーパーでもタイ産のマンゴーが普通に並んでいますが、南国地域なので、日本で発売されていないフルーツが実は豊富にあります。某有名TV番組でも取り上げられた「フルーツ祭り」があるほど、タイ国民とフルーツは実に密接と言えるでしょう。
今回ご紹介するのは「ソムオー」という名前のフルーツ。英語名は「ポメロ」と呼ばれています。皆さんにはまだ馴染みが薄いかもしれませんが、実は2012年から日本市場へ参入され、少しずつ日本でも知られるようになって来ています。
7月31日(金)に、目黒にある在東京タイ王国大使館にて「ソムオーナイト」が開催されました。
場所はJR目黒駅から徒歩で15分程の場所にある「在東京タイ王国大使館」。近年建替えを行ったということで、モダンな建物がゲストを迎えます。
会場に入ると、早速「ソムオー」がお出迎え。果肉は見たところグレープフルーツにも色味が似ています。食べると癖がなくさっぱり感があり、日本で言う八朔(はっさく)に近い味でしょうか。夏場に最盛期を迎えるということもあり、暑い時期にぴったりなフルーツです。大きさは大ぶりで、ざぼんと似ています。タイのフルーツは9種類が日本に輸入されています。「マンゴスチン」「マンゴー」「バナナ」「ドリアン」「ココナッツ」「パイナップル」「サラ」「タマリンドウ」そして今回の主役「ソムオー」です。
今回は、この「ソムオー」を使って東京にあるタイレストランが特別メニューをフェアで展開するお披露目もかねており、開場には6店舗のブースが並び、様々な料理が用意されゲストの関心が高まります。
会のスタートは、在東京タイ王国大使館シハサック・プアンゲッゲオ大使から、ゲストに対してのご挨拶でスタートしました。
大使は30年程の外交官生活を過ごし、この度大使として日本に着任され、これからは「食と果物」で外交を行っていくという新しいスローガンを掲げられました。「美味しい」という感情、言葉は国を越えていくものですし、友情も育むものという考えをお持ちだということと、元々日本には多くのタイレストランがありファンが存在し、代々木のタイフェスティバルでも多くの来場者を集めたという「食」が持つパワーを感じ、このスローガンになったそうです。フルーツに関しても生産が盛んで、マンゴー、パッションフルーツ、ドリアンなども有名ですが、今回の主役でもある「ソムオー」は様々な料理に合わせることができ、8月の1ヶ月間20店舗のタイレストランで「ソムオーフェア」が展開されることも明かされました。
大使の挨拶に続いて登壇されたのは、スペシャルゲストでもある森田健作千葉県知事でした。タイでは知事が主演を務めた日本ドラマの「俺は男だ!」が放映されていて、知事はタイでも非常に人気があるそうです。そんな縁もあり知事はタイのファンでもいらっしゃるそうで、初めてタイを訪れたのはなんと43年前。それ以来、タイのフルーツもお気に入りで、「マンゴスチン」が一番のお気に入りだそうです。そんな知事も今回「ソムオー」は初体験とのこと。
そして、今回ソムオーナイト開催を記念して、「ミス・ソムオー」も発表されました。栄えある栄冠に輝いたのは、タイのバンコク出身で、日本に15年ほど住んでいらっしゃるメイ・パクディさん。日本語も堪能で、日本語でスピーチをされていました。「ソムオー」は、甘すぎず、すっぱ過ぎずという特徴があるため、タイでも様々な料理に使われるそうで、メイ・パクディさんの祖母も、よく「ソムオー」を使ってソムタム(青パパイヤが入ったサラダ)を作ってくれたそうです。「ソムオー」はビタミンCも豊富なので、女性にもっと知ってほしいという事もおっしゃっていました。
各スピーチが終わり、ゲストは「ソムオー」を使ったオリジナリティ溢れる6店舗の料理を味わいます。
ソムオーのトムヤムソース和え
「ティーヌーン」がフェアで展開する目玉の一つは、こちらのサラダ。ティーヌーンでも人気なトムヤムクンラーメンのソースをマヨネーズと蒸した鶏肉の千切りを和え、生野菜にかけて食べます。パイナップルの香り付けも軽やかで、女性受けしそうなメニューです。
ソムオーとサマーフルーツのソムタム
丸の内ビル35階にお店を構える「マンゴーツリー」が自信を持ってお勧めするのはこちらの季節感溢れたサラダ。ソムオーを始めとしたサマーフルーツをふんだんに使っていますが、甘みがあるもの、酸味があるもの、一皿で様々な味が楽しめる楽しいメニュー。
ヤムソムオー
東京を中心に5店舗を構える「チャオタイ」がフェアで展開するのは、こちらの。タロイモをみじん切りにし、それを揚げて器にしたサラダ。器も一緒に食べられることもそうですが、細かい器の芸術性はゲストの驚きを誘っていました。
プラーソムオー
新宿や江東区にお店を構える「ゲウチャイ」がフェアで展開する目玉の一つはこちら。レモングラス、こぶみかんと、ほぐされた「ソムオー」がふんだんに使われたさっぱりとした一品。期間中はこの料理のレシピもお店で公開するとの事。
魚肉揚げとソムオーのキーマオ和え
新宿新大久保にお店を構える「ソムオー」というお店がフェアで仕掛けるメニューの目玉はこちら。おつまみにも、おかずにもできる一品。魚は蒸した真鯛を使っており、身をほぐしてパン粉を和えてさくさくに揚げています。そこにキーマを合わせ、ナンプラーなどで味付けをしています。辛味と「ソムオー」のさっぱり感が絶妙に味わえ、かつ盛り付けも考えられた一皿です。
ソムオーと干し海老のレモンソース
新宿東口にお店を構える「エラワン」が今回のフェアで手がけるのはこちらのお料理。タイのハーブをふんだんに使い、レモンソースで味付けされた「ソムオー」のサラダ。甘みと酸味を同時に味わえ、食べた後のさっぱり感も満喫できる一品になっています。
イベントを終えて
今回「ソムオー」を使わない通常のタイ料理も振舞われましたが、やはりゲストに人気が集まっていたのは、今回ご紹介したタイレストランがアイディアを振り絞って作り上げた「ソムオー」を使った料理の数々。「ソムオー」は強すぎる酸味はなく、程よい甘みがあるので、様々な料理に合うことを実感しました。「ソムオー」は確かに、日本ではまだまだ認知が拡がっていませんが、作り手の数だけ様々な料理へ顔を変えることができるポテンシャルの高いフルーツです。また、果肉以外の部分も余すことなく使えるという部分は、食材を無駄にしない「和食」の精神にも合いそうな気がしました。これからはこのフェアをきっかけに、皆さんの目にも「ソムオー」が入る機会が増えるかもしれません。
※掲載情報は 2015/08/07 時点のものとなります。
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