アーウィン種 アップルマンゴー「特選品」
有限会社楽園の果実 住所:沖縄県宮古島市 下地字来間476−1
先日とっても顔色のよいマンゴーを頂きました。手に持つとずっしり重いです。これは良い予感。カットしてみました。とてもエレガントな香りがします。そして繊維がやわらかく、適度にジューシーで身が綿密です。なんとも幸せな気分になりました。おいしいマンゴーに当たると踊り出したくなります(笑)。
それは「楽園の果実」という、宮古島の有機農園で栽培される完熟マンゴーでした。正確には宮古島の最南端にある来間島産。果実の表面からして完璧です。一玉ずつ袋をかけて育て、いよいよ熟して袋にポトンと落ちたものを収穫して出荷するので追熟は必要ないとのこと、届いた時が食べごろなのだそうです。
そもそも無農薬で果実を作るというのは相当に大変なことと聞いていたので、なぜ有機農法にこだわってらっしゃるのか気になって農園の代表、砂川智子さんに電話でお話を伺いました。
砂川さんがかなり以前に宮古島で葉たばこ栽培をされていたころ、農薬を使うと耐性ができて害虫が強くなるため、さらに強い農薬を使わなくてはならないという負のスパイラルに気がついたこと。また、飲料水や灌漑用水に地下水を使う島の暮らしと宮古島独特の生態系を守りたいと思ったことから、砂川さんは1988年頃から無農薬農法を開始され、2002年には有機JAS認定を取得しました。
もともと亜熱帯である宮古島は、ハウス内の加温は不要です。さらにその平坦な地形から日照時間に恵まれています。砂川さんのハウスがある来間島は、宮古島をそのまま小さく凝縮したような島。さらに宮古島からは独立した生態圏です。ハウスの写真を拝見してまたびっくり、地面には雑草がびっしりです。
こうした環境で育てられたマンゴーの特徴はまず香りがよいこと、そしてえぐみが少ないことだそうです。なるほど納得です。
ところでみなさんはマンゴーの種のまわりってどうやって食べていますか?手や口が汚れるのもかまわずしゃぶるのも相当おいしい食べ方ですが、今回は種のまわりの果肉を毎朝食べているヨーグルトに入れてみました。チアシードとグラノーラを混ぜて。マンゴーの風味をヨーグルトがキャッチ。いつもより贅沢なモーニングとなりました。
有限会社楽園の果実 住所:沖縄県宮古島市 下地字来間476−1
※掲載情報は 2015/07/14 時点のものとなります。
フードプランナー&フランス語通訳
勅使河原加奈子
東京都生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒。ワイン専門商社勤務後、フランス人シェフ招聘ビジネスに7年半関わり、2000年フードデザイン&イベントプランニングCREMA設立。フランス人シェフの招聘を続ける傍ら、ハチミツ専門店のMD企画、ホテル・レストランのオープン・リニューアルのアドバイス、洋菓子専門誌編集、フランスわさび栽培コーディネート、百貨店内フードショップMD企画、仏レストランブランドの商品開発のアドバイス、洋包丁輸出コーディネートなどを経て、食イベントの企画制作、レストランのHP制作、食の撮影コーディネート、イベントのPRコーディネートなど食全般の仕事に携わる。同時に料理・ワイン・製菓・製パンに特化したフランス語専門通訳者および翻訳家(翻訳本「ジョエル・ロブションのすべて」)としても活動。2011年秋以降、地方創生、地方食材のリサーチとフランス人シェフへの紹介、国内外での燗酒の普及にも携わる。