アイリッシュ・ウィスキーはカクテルとして味わうのが最近のトレンド?

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Irish Whisk(e)y workshop開催

アイリッシュ・ウィスキーはカクテルとして味わうのが最近のトレンド?

昨今、日本では「ハイボール」の人気復活もあり「ウィスキー」の名前を良く聞くようになりました。また、NHKテレビ小説の「マッサン」人気もあり、さらにウィスキー人気は高まっている印象を受けます。ウィスキー発祥の地とも言われる「アイルランド」。アイリッシュ・ウィスキーで一番メジャーなものと知られている銘柄は「JAMESON(ジェムソン)」です。今回は、アイルランド大使館で本場のウィスキーを学べて、楽しめる「Irish Whisk(e)y workshop」が6月5日金曜日に、アイルランド大使館で開催されましたので、報告いたします。

アイリッシュ・ウィスキーはカクテルとして味わうのが最近のトレンド?
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まずは、アイルランド政府商務庁日本代表のエディ・ヒューズさん(写真上)から参加者へ挨拶。そして、「JAMESON アンバサダー」のグラハム・ライアンさん(写真下)が壇上に立ち、アイルランドのウィスキー文化をひもときながらJAMESONの説明をしていただきました。

アイリッシュ・ウィスキーの歴史

アイリッシュ・ウィスキーの起源は、実に6世紀頃までさかのぼります。その頃中近東からキリスト教伝道僧により、蒸留の方法がアイルランドに伝えられます。その後間もなく、アイルランド人が独自の蒸留方法として、今でもモルトウィスキーの製造の際に使われている「ポット スチル」を発明します。そして、それを使いウィスキーの起源とされる「ウスケボー(UISCE BAUTHA:生命の水)」を造り始めます。英国のヘンリー2世がアイルランドの地で「ウスケボー」と出会ったのを契機に、アングロサクソン圏(英語圏)で広まっていきます。この広まっていく過程で、ウスケボーがウィスキーという呼び名に変わっていきました。

 

その後、18世紀には、ロシア皇帝ピョートルがアイリッシュ・ウィスキーをこよなく愛したエピソードもあり、19世紀にはアメリカ、英国で広くアイリッシュ・ウィスキーが知られるようになります。20世紀前半にアメリカ国内での禁酒法政策もあり、一時的に出荷量が大幅に減った時期もありましたが、1966年にアイルランド国内にある3つの主要な蒸留所が合併し、「アイリッシュ・ディスティラー・グループ」となり、再び輸出量を増やし地位を揺るがないものにしました。

JAMESONの特徴

現在アイリッシュ・ウィスキー銘柄の中で圧倒的に存在感を誇る「JAMESON」は1780年にダブリンに蒸留所を作ったことからスタートしました。順調に出荷量を増やし、一時アメリカの禁酒法により落ち込みを見せましたが、1966年の合併後輸出を積極的に行うようになり、1998年に年間販売ケースがはじめて100万ケースを超え、2012年には年間販売数量400万ケースを超えるまでに成長しました。

 

アイルランドは規則的な降雨と、大きな寒暖の差により、良質な大麦が産出されます。その中でも最も品質の良い大麦が選ばれJAMESONの製造に使用されます。発酵を経て蒸留の工程に進みますが、殆どのスコッチが2回蒸留なのに対して、JAMESONを含めたアイリッシュ・ウィスキーは3回蒸留を行います。その後、オーク樽で熟成され商品となります。

アイリッシュ・ウィスキーはカクテルとして味わうのが最近のトレンド?
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グラハム・ライアンさんの講義の後は、料理が提供されて参加者はJAMESONを傾けながら談笑しました。

アイリッシュ・ウィスキーはカクテルとして味わうのが最近のトレンド?
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途中、グラハム・ライアンさん自らシェイカーを振ってJAMESONベースのカクテルも振舞ってくれました。用意していただいたのは、卵の白身を使ったカクテル。JAMESONは近年力を入れてきたのは、飲み方の提案。ウィスキーというと、ロックやストレート、水割りをイメージされる方も多いと思いますが、若者にもっと自由に飲んでほしいという想いも込めてカクテルとしての飲み方を提案してきました。世界的に有名になっているのは「JGL」(ジェイソンジンジャーライム)で、モスコミュールに近い味わいです。この卵を使用したカクテルもさっぱりとした味わいでウィスキーを飲んでいるという感覚にならないほど非常に飲みやすいものでした。

イベントを終えて

アイリッシュ・ウィスキーはカクテルとして味わうのが最近のトレンド?

歴史のある企業というものには、必ず紆余曲折があります。今回のアイルランドのJAMESONもまた然りです。危機があるたびに打開策を考え、逆境に立ち向かっていく姿勢で、その危機を乗り越えてきたのだと思います。JAMESONは現在世界各国に、グラハム・ライアンさんのような「JAMESON アンバサダー」を置いています。語り手となりうる人たちを介してJAMESONのファンを作っていく。今回30人程度の参加者でしたが、一気に広げるというわけではなく、少しずつ輪を広げていくという気持ちは存分に味わうことができました。自分たちのスタイルを崩すことなく、そしてマーケットの動きに上手く合わせていく柔軟な姿勢を併せ持つJAMESON、そしてアイリッシュ・ウィスキーには明るい未来が続いているという印象を感じた夜でした。

※掲載情報は 2015/06/16 時点のものとなります。

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