こんがりサクサク、昔懐かしい「アップルパイ」

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バターたっぷりの焼きたてパイに、甘酸っぱいりんごがぎっしり

こんがりサクサク、昔懐かしい「アップルパイ」

東京・神田淡路町と本郷に店を構える「近江屋洋菓子店」。もとは、1884年(明治17年)に、初代の吉田平三郎がパン屋として創業しました。吉田家は桑名の出身でしたが、妻方の故郷が彦根だったこともあり、近江商人にちなんで、「近江屋」と名づけられました。当時は、店での販売だけでなく、品物をのせた天秤棒を肩に担いで「パン、パン、アメリカのパン」といいながら売り歩いた、と伝えられています。その後、店ではパンより洋菓子にウェイトを置くようになり、2代目の菊太郎は海外へ渡って洋菓子の作り方などを学んだといいます。現在は4代目の吉田太郎さんが店を切り盛りしており、季節の素材や鮮度を求めて、自ら毎日、市場で果物などを直接仕入れています。 この店の人気の品が、「アップルパイ」。こんがりと焼けたサクサクのパイの中には、甘酸っぱく煮たりんごがたっぷりと入っています。りんごは日本が世界に誇る品種、フジ、サンフジを中心に使用。パイ生地には水分の少ないバターを使い、ていねいに何層にも折り重ねることで、えもいわれぬ絶妙な香ばしさに仕上がります。私が子どもの頃は、今ほどケーキの種類が豊富ではありませんでしたから、時折、父が「アップルパイ」を買って来てくれると、たいそう嬉しかったものです。「リーズナブルだけどチープではないものを」をモットーに手作りされている「近江屋洋菓子店」の「アップルパイ」をいただくと、昔懐かしい味を思い出します。「アップルパイ」は、「近江屋洋菓子店」のウェブショップで購入することもできますが、日曜・祝祭日の翌日など、発送不可の日もあるので、余裕をもって注文するとよいでしょう。

こんがりサクサク、昔懐かしい「アップルパイ」

※掲載情報は 2015/05/10 時点のものとなります。

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キュレーター情報

岸朝子

食生活ジャーナリスト

岸朝子

大正12年、関東大震災の年に東京で生まれ、女子栄養学園(現:女子栄養大学)を卒業後、結婚を経て主婦の友社に入社して料理記者歴をスタート。その後、女子栄養大学出版部に移って『栄養と料理』の編集長を10年間務める。昭和54年、編集プロダクション(株)エディターズを設立し、料理・栄養に関する雑誌や書籍を多数企画、編集する。一方では、東京国税局より東京地方酒類審議会委員、国土庁より食アメニティコンテスト審議員などを委託される。
平成5年、フジTV系『料理の鉄人』に審査員として出演し、的確な批評と「おいしゅうございます」の言葉が評判になる。
また、(財)日本食文化財団より、わが国の食文化進展に寄与したとして食生活文化金賞、沖縄県大宜味村より、日本の食文化の進展に貢献したとして文化功労賞、オーストリア政府より、オーストリアワインに関係した行動を認められてバッカス賞、フランス政府より、フランスの食文化普及に努めた功績を認められて農事功労賞シュバリエをそれぞれ受賞。
著書は『東京五つ星の手みやげ』(東京書籍)、『おいしいお取り寄せ』(文化出版局)他多数。

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