【世界の食器シリーズ】世界が認めた日本の洋食器メーカー「大倉陶園」ができるまで

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【世界の食器シリーズ】世界が認めた日本の洋食器メーカー「大倉陶園」ができるまで

世界には数多くの食器があります。これから数回に分けて世界の食器の魅力と歴史をお伝えさせて頂きます。第1回は、日本を代表する「大倉陶園」の紹介です。

陶器を英語では「チャイナ」と言い、その名の通り中国からシルクロードを経てヨーロッパにもたらされました。世界でも最も古くから陶器がつくられていたのは日本ともいわれますが、中期以降は中国の陶器の影響が色濃くでてきます。現代洋食器が日本で生産され、世界的に認められた背景には、旧財閥の森村家の貢献を忘れてはいけないでしょう。

六代森村市左衛門はもともと御用商人でしたが、師であった福沢諭吉から日本経済の発展のためには貿易で外貨を獲得することが重要だと学びます。そこで、明治9年(1876年)、市左衛門は東京・銀座に「森村組」を設立しました。同年暮れに弟の豊をニューヨークに渡らせ、販売店を開設し日米間の輸出を始めます。この中に陶器も含まれていました。

日本橋で絵草紙屋「大倉書店」を営んでいた大倉孫兵衛氏が輸出業に対する市左衛門と意気投合し森村組に参画する事になります。これが後の日本最高の洋食器メーカー「大倉陶園」と成長します。現在も世界に誇る陶器メーカー、ノリタケと共に森村グループの一員です。

世界に誇れる大倉陶園のクラフトマンによって生み出される素晴らしい光沢の陶器は、正に日本の匠の技。私の一番好きなデザインはシンプルなゴールドライン。飽きのこない上品なデザインと光沢がたまりません。宮内庁をはじめ、世界の高級料理店で使用させる大倉陶器は最高のギフトになるでしょう。

次回はジノリを紹介します。

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※掲載情報は 2015/04/20 時点のものとなります。

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キュレーター情報

川尻倫明

ホテル・レストラン運営コンサルタント

川尻倫明

日本を代表するフレンチレストラン「銀座レカン」を皮切りに、世界№1ソムリエ田崎真也と共にホテル西洋銀座のレストラン部門を立ち上げる。その後各地でホテル副総支配人、ホテル総支配人等を歴任。パリ「マキシム」、カンヌ「ムーラン・ド・ムージャン」、ロスアンジェルス「ベル・エア」等、海外三ツ星レストランでのサービス実績ほか、エドモンドロスチャイルド等のVIP担当経験など、世界トップレベルのサービスとホテル・レストランマネジメントのエキスパート。「広島から世界へ」をコンセプトにグローバルに活躍できるサービスパーソンの育成を目的に各地で指導を行っている。
Orientarl Hotel広島 スーパーバイザー / キュリオシティ㈱シニアコンサルタント / F&Bマネージメント代表

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