佃煮発祥の地が誇る伝統の味で〆(シメ)のお茶漬けを

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佃島、佃煮の名店、天安のお茶漬けこんぶ

佃煮発祥の地が誇る伝統の味で〆(シメ)のお茶漬けを

高層マンションが立ち並ぶ現代的な雰囲気と、神社や歴史的にも古い木造建築が今も残り、昔ながらの雰囲気が混在する町並みの佃島。その土地で170年余り受け継がれてきた佃煮の名店があります。その昔、徳川家康が江戸幕府を開く為、大阪の佃村から33人の漁民を呼びこの土地で小魚などの漁をして保存の効く常備菜を作ったのが始まりなのだそうです。その後、この土地は佃村にちなんで佃島と名付けられ、その土地で作られた事に由来して佃煮という名前になったそうです。風情ある暖簾をくぐると、ショーケースにはたくさんの種類の佃煮が並んでいます。あさり、うなぎ、あみ、帆立の貝ひも、などの海産物に加え、きゃらぶきや葉唐辛子などの農産物を使った佃煮もあります。ショーケースの横では、白い割烹着と三角巾をした女性達が慣れた手付きでテンポよく、佃煮を包装してくれます。私も佃煮発祥の佃煮という風情と、京都などの佃煮とは違う醤油辛い潔よい味わいは、東京の下町らしい贈り物として、遠方へのギフトなどにたびたびこの店の佃煮を送っています。

佃煮発祥の地が誇る伝統の味で〆(シメ)のお茶漬けを

ある日、桜が満開な隅田川添いを散歩しながらお店を訪れると、お客さんが途切れる事なく暖簾をくぐっています。東京の下町らしい春の風景です。私はふだんの食事用に、お茶漬けこんぶと江戸風味(かつお節の佃煮ふりかけ)を購入しました。江戸風味は朝ご飯やお弁当用に、そして、お花見メニューの最後のシメはこの佃煮でこんぶ茶漬けです。幅広く切られた昆布はとても柔らかく、キリッと濃口の醤油味が潔い味わいです。ぶぶあられをトッピングし、いつもより濃いめに入れたお茶を注ぎます。創業当初から継ぎ足されたてきたというタレの複雑な旨味と、パンチの効いた濃い味の佃煮は、緑茶の他、ほうじ茶にも良く合います。佃煮発祥のこの土地で、創業から継ぎ足しされたタレの旨味とキリリとした醤油味が魅力のこれぞ下町の佃煮をぜひ味わってみてください。

※掲載情報は 2015/04/11 時点のものとなります。

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キュレーター情報

橋本彩子

料理家

橋本彩子

料理家。食品メーカー勤務をへて料理業界へ。ケータリングユニットに所属し、パーティーのケータリング、雑誌、書籍、CM、映画の料理製作の経験を積み独立。独立後は料理好きの原点に返ろうと、1年間ル・コルドンブルーでフランス料理を学ぶ。
現在は、料理雑誌、ビューティー、ファッション誌の料理ページの他広告等の料理製作を中心に活動。その他、自身のエプロンから派生した仕事着「workonepiece」のデザイン、企画、販売、料理教室、イベント出演など幅広く活躍中。

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