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紹介している商品
ZONE4:Farger(フェリエ)
前回は、北欧流を取り入れる手法の一つとして墨色のみを使った波佐見焼のモノトーンシリーズ「Svart och Vitt(スヴァット&ヴィット)」をご紹介しました。せっかく春が目の前に来ていますので、今回はカラフルな波佐見焼の「Farger(フェリエ)」シリーズと北欧アーティストのコラボレーションの中から購入可能な物をいくつかご紹介します。
本記事でご紹介する食器は、「DUKA 北欧流シンプルな食卓 北欧デザイナーによる「一汁一菜の器」展」(3月11日(水)-3月24日(火) 於:スウェーデン大使館ベルイマン展示ホール)で実際にご覧になる事が出来ますので、ご都合が会えばお立ち寄りください。
Anna Lindsten(アンナ・リンドステン):森のさんぽ
イラストレーターで、生活雑貨、文房具、書籍、子供用マガジンのイラストやデザインを数多く手がけており、森や動物からストーリー性のあるイラストを展開し、人々の想像力を書き立てて笑顔にさせるデザインが人気の彼女がテーマに上げたのは「森の散歩」。生命力に満ちていて、おとぎ話のように不思議な出来事が起こる森での散歩をインスピレーションにし、森で採れるベリーを食器のメインデザインに置き、木の実などもアクセントに置き可愛らしいコーディネーションとなっています。
Marlene Sandblom Ek(マリーン・サンドブロム・エーク):ヒヤシンス
テキスタルデザイナーで、植物をモチーフにしたスウェーデンの伝統的なパターンに触発され、花や植物が空に向かって伸びている生命力を古典的に表現が人気な彼女が掲げたテーマは「ヒヤシンス」。クリスマスにヒヤシンスを飾る家庭が多いスウェーデン。起源は定かではありませんが、春の香りを持ってくるというヒヤシンスは、長い冬を過ごす北欧では愛される花の一つです。春を謳歌する明るい配色に可愛らしいヒヤシンスをあしらった、まさに春にぴったりなコーディネートです。
Elina Rebers(エリーナ・レベシュ):サニー/ひまわり
子供のころにマリメッコに憧れてテキスタルデザイナーを目指し、Novia大学のデザイン部長を担当するようになる。天候など自然現象をモチーフにした想像を掻き立てるパターンが人気を呼ぶ彼女が考えたテーマは「サニー/ひまわり」。夏の象徴であるひまわりは北欧でも人気の花。美しい黄色の花びらと、秋に移り行くと茶色に変化する花びらを表現しています。
Fyran(フィーラン):リッカ/幸運
若手のデザイナー集団で、幾何学的なパターンに、活力を与える洗練された色彩で表現をする。オリジナルブランドのペーパープロダクトは、地元の環境にやさしい素材と印刷技術を使うなどの配慮も人気を集める理由の一つ。このFyranが持ったイメージは「リッカ/幸運」。北欧を象徴する森、深い森には、色が輝き、模様が広がっている場所があります。それは地面いっぱいに広がるクローバー。四葉のクローバーが見つかれば幸せな気持ちになるのは、日本も北欧も一緒です。器の中に一つだけ四葉のクローバーが忍ばせてあったり、遊び心もあるデザインでコーディネートすると、会話も弾みがつきますよね。
Julia Heurling(ユリア・ヘウリング):キッチンエイド
テキスタイル及びグラフィックデザイナーで、抽象的な幾何学パターンが特徴。シンプルでクリアな形と乱雑的な形との二面性にオリジナリティを加え、抽象パターンの様々な可能性を表現し、見る人の想像力をかき立てる作品は多くのファンを魅了しています。彼女がテーマとして挙げたのは「キッチンエイド」。北欧料理道具の要でもあるフォークをモチーフにして幾何学模様としてデザインをしています。物の見方を少し変えるだけで、ありふれた物が美しい印象に変わる、まさに北欧流のコーディネートだと思います。
Pompe Hedergren(ポンペ・ヘーデングレン):ミルキーウェイ
新聞、雑誌などライフスタイル・デザイン分野の数多くの出版物において、アートディレクターとして関わり、スウェーデン・デザイン賞など、これまでに合計37回ものアワード受賞暦を持つ彼がイメージしたテーマは「ミルキーウェイ」。オーロラで有名な北欧ですが、空気が澄んでいる分、夜空に煌く星が目に飛び込んできます。星々の象徴でもある「ミルキーウェイ(天の川)」をモチーフとしてデザインされた器、手ぬぐいは一つ一つの点(星)が全て手描きで描かれています。このような細やかな気持ちが、北欧流が誇る「ぬくもり」を生み出すのだと思います。
Ingela Jondell(インゲラ・ヨンデル):音楽に思いを馳せて
スウェーデン日刊紙DNのイラスト部門に長年勤務した後フリーランスとなったイラストレーター。広告、雑誌、教育関係にユーモアを絡めたイラストを数多く提供し、北欧ミッドセンチュリー時代を現役で過ごした経験から、その時代をテーマにしたノスタルジーなパターンも人気を博している。彼女がテーマとして考えたのは「音楽に思いを馳せて」。食器や箸置にデザインされているのは、鳥が歌うシーンを表現しています。
Tina Backman(ティナ・バックマン):ドル・モールン・リーテグレン(太陽と雲と雨と)
イラストレーター及びグラフィックデザイナーで、全てを手描きで仕上げる温もりの感じられるパターンに、カラフルな色使いをていねいに施します。スケッチのようなストーリー性のあるパターンが人気を呼んでいる彼女が考えたテーマは「ソル・モールン・リーテグレン(太陽と雲と雨と)」。天気はその日をどう過ごすかを決める大切な自然現象と語る彼は、天気の気まぐれを遊び心豊かに、表現しています。
一つのきっかけ、見方で物事の印象派がらりと変わります。テーブルコーディネートというと敷居が高い感じがするかもしれませんが、ちょっと色を取り入れる、ちょっと違う使い方をする、少しの工夫で出来る「北欧流のおもてなし」にトライにしてみませんか?
DUKA 北欧流シンプルな食卓 北欧デザイナーによる「一汁一菜の器」展
■会場:スウェーデン大使館ベルイマン展示ホール 住所:〒106-0032 東京都港区六本木1丁目10−3
■会期:3月11日(水)-3月24日(火)10:00-17:30
※12:30~13:30は昼休みのため入場できませんのでご注意ください
※入場無料
※掲載情報は 2015/03/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スウェーデン大使館
福祉の先進国スウェーデン。男女平等の国スウェーデン。それだけではなく観光としても有名です。スウェーデン北部に広がる大自然、世界一美しい首都ストックホルム、有名なガラスの王国など、スウェーデンには見所がいっぱいあります。食文化も非常に豊かで、洗練された乳製品はもちろん、牛肉、豚肉、魚介類の消費も多く、ジャガイモが付け合わせとして茹でて供されることが多いです。また、スウェーデン料理には膨大な種類のパンがあります。形や大きさ、ライムギ、エンバク、オオムギ、白パン生地、黒パン生地、サワードウ、全粒粉といった材料で非常に多くのパンが愛されています。多くの肉料理、特にミートボールが、リンゴンベリー・ジャムを添えて食べられており、代表的な伝統料理となっております。スウェーデン料理の菓子は、伝統的に酵母ロールパン、クッキー、ビスケット、ケーキの様々な種類があります。フィーカ(Fika、お茶の習慣)もスウェーデンで欠かせない食文化です。食文化という側面で、皆様にスウェーデンの魅力を感じ取っていただければ何よりも幸せです。