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《創業60年》伝統の灰干し製法を守り続ける「西出水産」
今回は、和歌山市雑賀崎にて伝統の「灰干し製法」を守り続けている、『西出水産』さんをご紹介します。
「干物って天日に干すんじゃないの?」と、「灰干し製法」にピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、知らない方は絶対に損!
これを機にぜひ「灰干し干物」のファンになっていただけたらと思います。
「こんなにも干物って美味しかったんだ」って感動必至ですよ。
《旨味をギュッと濃縮》12時間かけてようやく完成!灰干しさんま
天日干しや、機械乾燥で作られた干物は皆さん、たくさん食べたことがありますよね。
西出水産さんの干物は、それらとは違い「灰干し乾燥製法」の干物なんです。
2代目の西出社長によると、「空気と紫外線に当てずに鮮度を守り、酸化させないために、生み出された製法」なんだとか。
もちろん、通常の製法より手間も時間もかかるので、全国に灰干し製法で干物を作っている事業者は全体のたったの5%なんだとか!これは絶対に食べなくては!!希少ですね!
(上記の写真は、スタッフの方がセロファンを巻いているところと、灰干しにするため、1匹ずつ丁寧に並べているところ。)
【西出水産の灰干しさんまはココがスゴイ!】
◆さんまは、北海道根室産の旬で脂がたっぷりのった鮮度抜群のさんまを使用。
◆紙が原料の特殊なセロファンで酸化を防ぎ、鮮度を守りつつ、旨味を濃縮。
◆古い地層から採れた無害の火山灰を使用。
◆塩は国産のものを独自の配合でブレンド。
全工程を簡単にご紹介すると、こんな感じです。
「自然解凍」→「捌き」→「冷水洗い」→「塩漬け」→「冷水洗い」→「セロファン巻き」→「灰干し」→「検品」→「出荷」
この灰干しさんま作りは、早朝から始まり、完成までになんと12時間もかかるんです!
鮮度を守るため、約20名いらっしゃるスタッフの方々が交代で、手際良く、目にも止まらぬ早さと丁寧さで、一匹一匹手で作業されています。その熟練度合いに脱帽です。
(写真は灰を均等にかけ、酸化しないように灰干ししているところ。)
天候や季節、魚種や大きさによって灰干しする時間を変えているそうで、この日は約5時間の灰干しでした。
(写真は、しっとりと艶のある灰干しさんま)
灰干しさんまから水分が抜けたら、キズなどないか丁寧に検品して、灰干しさんまの完成です。しっとりと艶もあり、酸化もしていないので、色味が変わらずほんとに綺麗ですよね!
ちなみに贈答用の箱は、地元和歌山で生産されている紀州杉の間伐材を使用されているんだとか。資源の無駄遣いにならないような取り組みも素晴らしいですね。
《その日獲れた良い魚を厳選》地元雑賀崎漁港で獲れる魚も灰干し
(雑賀崎の漁師さんと今日の漁について会話する3代目の西出祐也さん。)
(灰干し乾燥で作られたたくさんの干物)
西出水産さんの干物は、さんま以外にも!鯛、カマス、イトヨリ、エボダイなど種類も豊富なんです。
3代目の祐也さんが地元・雑賀崎漁港の漁師さんから直接買い付け、とびっきり鮮度の良い魚を灰干し干物にしています。どれも鮮度を保った状態で、灰干しされているので、めちゃくちゃ美味しいですよ!季節に応じてたくさんの魚種がありますので、ぜひ気軽に問い合わせをしてみてくださいね。
《この上ないごちそう》アウトドアにもおすすめ!灰干しさんま
灰干しさんまを早速実食!
今回は、炭火で焼いていただきましたが、グリルでもフライパンでももちろんOKです。
網の上にのせ、しばらくするとさんまの脂が沸々とじんわり溢れ出てきて、炭に脂がしたたり落ちる「パチッパチッ」という音が…!
辺りに良~い匂いも漂ってきて、これはタマラナイ…!匂いだけでも充分ごちそうなんですが、両面が焼きあがるのを待ちます!
両面をしっかり焼いて、レモンやすだち、大根おろしと一緒に。
早速ひと口。食べると、
もう笑いが止まらなくなる美味しさ…!
これがもう、本当にめちゃくちゃ脂がのっていて、めちゃくちゃ旨い!
ギュッと濃縮された、さんまの旨味を堪能しつつ、飲むビールなんて考えるだけで最高ですよね。
夏の暑い日に、バーベキューでビール片手に焼いて食べるのもおすすめですよ!
ちなみに、今回はシンプルに焼いていただきましたが、灰干さんまは、焼かずに酢で締めて、さんま寿司にしたり、お茶漬けやカルパッチョ、かき揚げなどにしても美味しいんです。西出水産さんのホームページにはたくさんのレシピ集が載っているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
こちらは雑賀崎漁港で獲れた鯛の灰干し干物。
自然な甘みがあって鯛も美味しい~!いろんな干物を食べ比べするのも大アリです!!自分好みの灰干し干 物に出会えますよ。
《お取り寄せOK》貰って嬉しい!こだわりの灰干し干物をギフトに
(取材にご協力いただいた、西出水産のスタッフの皆さん。)
西出水産の「灰干しさんま/灰干し干物」いかがでしたか?
今回ご紹介した商品は、全てお取り寄せOKです。ギフト梱包も対応してくださるので、これからの時期、お中元等の大切な方への贈り物にも最適ですね。
もちろん、店頭販売もされていますので、和歌山の雑賀崎へお越しの際には、お土産にぜひ西出水産さんへお越しください。
ちなみに、近くの雑賀崎漁港では、一般の方も漁師さんから直接魚が購入できる人気の漁港。和歌山にいらした際には、ぜひそちらも立ち寄ってみてくださいね。
※掲載情報は 2023/05/26 時点のものとなります。
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キュレーター情報
和歌山市地域活性化起業人/(株)ぐるなび
内津 麻理
大阪生まれ・和歌山育ちの30代。
レストランの営業担当としてグルメガイド掲載の人気店、予約困難店などこれまで2000店以上を担当。
プライベートでも約500店以上をこれまで食べ歩き、名店のお取り寄せグルメやふるさと納税にも精通します。
2022年9月より和歌山県和歌山市の地域活性化起業人として活動をスタート。和歌山市の産直グルメやレストランから、注目の逸品を日々、発掘しています。
和歌山を中心に、関西エリアの魅惑のお取り寄せグルメはもちろん、土地の魅力も発信していきます。