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奈良吉野はその豊かな自然ゆえ、歌に詠まれ、絵に描かれてきました。今も、桜の名所、紅葉の名所として有名です。そんな吉野には極上の干菓子があるんです!
蓋をスライドすると花型の菓子が登場します。
吉野本葛と上質の砂糖だけを使ったTSUJIMURAの「森の中へ」です。
吉野では干菓子を「くずがし」と呼ぶそうです。
TSUJIMURAのくずがしのコンセプトは“贈り物”なんですって!
自然からの、あなたへの、誰かへの、さまざまな意味での“贈り物”…なのでしょうね。
こちらの木箱入りなら文字通り、ちょっとしたおみやげとして、ささやかなプレゼントとして、そっとバッグに忍ばせておき、さり気なく差し出すととても気が利いています。
花型に抜かれた干菓子をひとつ、口に運ぶと、優しく溶けていく食感に癒され、上品な甘味の世界へ誘われます。
砂糖は5種類を使い、5つの微妙に違う甘味と5つの微妙に違う白色を五感で愛でるのは、なかなかお洒落です。
緑茶の香りの中で、くずがしを割って…
それぞれに名前が付いています。
白=最高級の本葛のなめらかさと口どけ。 和三盆=徳島産の竹糖を使用。 本和香=さとうきびのミネラルと自然の甘さと風味。 琥珀=上赤糖の風味豊かな甘味。 亜麻=黒糖の力強いコクと風味。と彩り豊かな味わいに加え、真白から生成りへとだんだん色が濃くなっていくのです。
お好みの色と味を見つける楽しさもあります。
これらの味のバリエーションで、形の違う商品もあります。
試験管のようなガラス容器に入ったキューブ状の「ひみつの時間」。この名前に惹かれます。
著者デサインの小重に「ひみつの時間」を入れて…お好みのタイミングで召し上がれ
小さな丸~い干菓子「風のしらべ・ふわり」と「星とダンス」も可愛い響き。
その時の気分で、惹かれる名前の商品を選ぶのもアリですね。
ローズヒップティーの爽やかな酸味とも良いハーモニーです
もちろん煎茶やほうじ茶、抹茶との相性はピッタリですが、私はストレートのフレーバーティーや、コーヒーとの組み合わせが好きです。
ブラックコーヒーのほろ苦さとも合う心地よい甘味
TSUJIMURAは、Café Kitonも経営されています。
吉野に足をのばした時にはぜひ!お立ち寄りください。
葛餅や各種ドリンクはもちろんですが、土・日・祝日限定でランチタイムには「お出汁がおいしいランチ」のコンセプトで食事もできます。
Kitonとは、キ(木・気)+トーン(音楽)から名付けたとか…なるほど。
Café は木のぬくもりに包まれたシンプルなインテリア。癒しの空間です。
私と「森の中へ」との出会いは、奈良の伝統的建造物群保存地区に指定されている今井町でのイベントでした。
桜の花型の一つを口に運びました。すると、上質で自然な砂糖の甘味とやさしいくちどけの本葛の奏でる絶妙なトーンに魅了されてしまったのです。
「森の中へ」等くずがしは、Café Kitonで味わうもよし、もしくはオンラインショップでのご購入も便利です。
手作りのため、数に限りがあるとのこと。ご了承下さい。
贅沢な味が織りなすひと時をどうぞ丁寧に味わって下さいね。
TSUJIMURA&Cafe kiton
奈良県吉野郡吉野町吉野山950
0746-32-3032
※掲載情報は 2019/05/28 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ライフスタイルデザイナー
長尾典子
日本伝統の知恵と美を取り入れた現代の食と暮らし方”Nippon Stylish Life”を提唱。
西宮市内のサロンと各地で、テーブルコーディネート・料理・英語・食文化をテーマに幅広く活動中。
季節開催「Japan Cool Seminar in Tokyo」では伝統美味食をテーマに、レストラン・料亭を会場に、その日だけのオリジナル料理を味わい学ぶ講座。
旅館・ホテルの食空間提案、英語による和食文化、テーブルコーディネートセミナー、オリジナル食器デザイン販売も手掛ける。
著書『12か月のLifestyle Book 食卓からしあわせは始まる』エピック
『和食の力に魅せられて 伝統美味食の世界』エピック
食卓文化研究家、食空間コーディネート資格認定講師、卓育インストラクター、カラーコーディネーター、英語講師。
食空間コーディネート協会理事
京都文教短期大学、大阪夕陽丘短期大学非常勤講師。
奈良女子大大学院生活環境修士。現在、現在、龍谷大学博士後期課程。
mail:nagao@a-de-v.com