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使い切りフレッシュがうれしい、極上の醤油
味にこだわるフーディーの間で話題のお醤油があります。福岡県糸島市「ミツル醤油醸造元」の「生成り」です。原料の大豆と小麦は地元糸島産。杉の大樽を使い、しっかり時間をかけて諸味を熟成させ、丁寧に搾られた醤油です。
手がけるのは城慶典さん、34歳。実は今醤油業界で特に注目されている若手の醤油職人です。城さんは東京農業大学で醸造を学び、学生のころから各地の醤油蔵を訪ねては修業を重ね、実家に戻って、しばらく途絶えていた醤油の自社醸造を再開。甘い醤油が主流の九州でも福岡を中心に「生成り」は広まり、今では東京の一流の飲食店でも採用され、さらにフランスのレストランでも使われているほどの人気です。
「生成り」は、そのシンプルで美しい白いラベルのイメージの通り、醗酵と熟成によって生まれる味をそのまま活かした天然の醤油。大豆、麦、塩、それ以外何も加えないシンプルな造り。味わってみれば、塩味よりも先にアミノ酸による深い旨味を感じます。
「生成り」には2013、2014、2016などヴィンテージがあります。醤油にヴィンテージ?これは諸味を仕込んだ年のこと。毎年実験的に造りを変えてゆく城さんが、3年、4年と諸味を寝かせてゆく中で、麹菌から始まった微生物の働きを尊重して、味の特徴の違いを活かしたいからだそうで、「生成り」はまさに進化を重ねてゆく生きた醤油です。
「生成り ブレンド」はシャンパンのように、ヴィンテージ違いの諸味をバランスよく合わせたもの。ここにも造り手である城さんのセンスを感じます。
そんな究極のこだわりの醤油「生成り」に、待望のミニパックが誕生しました。
2013、2014、2016年の諸味をブレンドした濃口醤油です。5g(小さじ1杯)x8個、持ち運びやすいパッケージ、いつでもどこでも使い切り、フレッシュな風味が楽しめます。「生成り」のミニパックを持って旅に出れば、現地で美味しい魚に出合ったときも安心。ついでに素敵なお土産にもなるので一石二鳥。いつものお弁当に、行楽のお供に、普段料理はしないけれど、おいしい醤油にこだわりたいという方におすすめです。
※掲載情報は 2019/03/28 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードプランナー&フランス語通訳
勅使河原加奈子
東京都生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒。ワイン専門商社勤務後、フランス人シェフ招聘ビジネスに7年半関わり、2000年フードデザイン&イベントプランニングCREMA設立。フランス人シェフの招聘を続ける傍ら、ハチミツ専門店のMD企画、ホテル・レストランのオープン・リニューアルのアドバイス、洋菓子専門誌編集、フランスわさび栽培コーディネート、百貨店内フードショップMD企画、仏レストランブランドの商品開発のアドバイス、洋包丁輸出コーディネートなどを経て、食イベントの企画制作、レストランのHP制作、食の撮影コーディネート、イベントのPRコーディネートなど食全般の仕事に携わる。同時に料理・ワイン・製菓・製パンに特化したフランス語専門通訳者および翻訳家(翻訳本「ジョエル・ロブションのすべて」)としても活動。2011年秋以降、地方創生、地方食材のリサーチとフランス人シェフへの紹介、国内外での燗酒の普及にも携わる。