これが缶詰?今や保存できるだけじゃダメ、ちゃんと美味しい「パンの缶詰」

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栃木県の老舗パン屋が生み出したパンの缶詰はふわふわでしっとり!

これが缶詰?今や保存できるだけじゃダメ、ちゃんと美味しい「パンの缶詰」

防災について考えなければならない昨今。
家でできる防災の一つに備蓄がありますが、防災食もただあれば良い、というわけにはいきません。

 

私が東日本大震災で被災した時、「美味しい」と感じるものを普通に食べられることが
こんなに尊いことなんだと実感しました。

これが缶詰?今や保存できるだけじゃダメ、ちゃんと美味しい「パンの缶詰」

栃木県那須塩原市のパン屋『パン・アキモト』が作りだした「パンの缶詰」は、3年経ってもふわふわで、風味も豊か。

 

その種類はオレンジやチョコレート、ストロベリーにキャラメル味と、期間限定のものまで含めると15種類もあります。これだけあれば好みのものをストックできそうですね。

これが缶詰?今や保存できるだけじゃダメ、ちゃんと美味しい「パンの缶詰」

地元で親しまれてきたパン屋さんがパンの缶詰を作ることになったきっかけは、1995年の阪神淡路大震災でした。
被災した方から「乾パンのように保存性がある、おいしいパンを作ってほしい」と要望があったそうです。

 

そこで2代目の秋元義彦社長が開発を始めました。

 

焼きあがったパンを瞬間冷凍したり、真空パックにしたり、様々な方法を試したが、適度なふっくら感のあるパンには程遠く、保存食にするのも難しい。そんな時、近所の農産物加工所で缶詰を見て「これだ」とひらめいたと言います。

 

ところが、実際に柔らかいパンを缶につめるのは難しく、作業工程で雑菌も入ってしまう。試行錯誤の結果、缶にパンの生地を入れ、缶ごと高温オーブンで焼き上げる方法にたどり着き、防腐剤を使わない缶詰のパンが完成しました。
さらに和紙と同じ特性を持つ紙をパンに巻くことで余分な水分を取り除き、3年経ってもふっくらしっとりのパンの缶詰ができました。

これが缶詰?今や保存できるだけじゃダメ、ちゃんと美味しい「パンの缶詰」

その缶詰パンを使った「救缶鳥プロジェクト」が、今世界から注目を集めています。
賞味期限37カ月の備蓄用パンの缶詰を購入した企業や自治体のうち、再購入を希望する客に対し、製造から2年が経ったものを無償回収。チェックをした上で、NGO等と協力して被災地や世界の飢餓地域に送るという仕組みです。

 

2009年のスタート以来、イラン、イラク、エスワティニ、ジンバブエ、ケニアなど16カ国に約27万缶を届けていて、国内では東日本大震災や熊本地震はじめ、昨年は西日本豪雨の被災地にも送っています。
参画団体は約1050を超え、さらに全国から問い合わせが相次いでいるそうです。

これが缶詰?今や保存できるだけじゃダメ、ちゃんと美味しい「パンの缶詰」

備蓄できるだけじゃなく、ちゃんと美味しいパン・アキモトの「パンの缶詰」。
みなさんの防災備蓄品の一つに仲間入りさせてください。

※掲載情報は 2019/03/11 時点のものとなります。

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キュレーター情報

柳沼愛子

アナウンサー/ヨーグルトソムリエ

柳沼愛子

地方局でのアナウンサー経験から全国の美味しいものを独自取材。また自称ヨーグルトソムリエとして常に美味しいヨーグルトを探し求めている。
K-POPが大好きで、韓国グルメにハマり新大久保に頻繁に出没。これまでには局アナnet日本ベジフルアナウンサー協会の代表を務めたほか、TVCMクレハ「キチントさんシリーズ」に出演。その他レポート・撮影もこなす動画制作が人気。☆東北放送ラジオ「Good モーニング」内「ベジフル通信」出演 ☆食と農まつり(福島県白河市) ベジタブルステージ出演 ☆FOODEX 美食女子ママの愛グランプリ 審査員・出演 ☆The Manhattan FISH MARKET オープニング記者発表会 出演 ☆本「ふくしま山菜探検隊」出演など

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