記事詳細
メキシコ滞在3日目の朝、昨晩シークレットバーにサプライズゲストとして登場した、ドンフラノオーナーセルジオさんに招待いただき、テキーラ村にあるテキレーニャ蒸留所へ向かいました。(前回の記事はこちら:https://ippin.gnavi.co.jp/article-15950/)。
「ドンフラノ」はもともと、テキーラの名門ブランド等へアガベを供給するアガベ農家からスタートしましたが、1867年から自社でもテキーラを作るようになりました。
蒸留所の屋根にソーラーパネルを取り付けることにより、2018年から70%の電力を自社でまかなう事ができるようになりました。また、以前は4,500樽あり2ヶ月に1度置き換えをしないといけなかった貯蔵庫もリニューアルしてより効率的に仕事をできる環境を整えるそうです。若手のオーナーだけに革新的な設備投資と環境問題への取り組みをいち早く業務に取り入れています。
革新的な試みを行う一方で、テキーラ造りへの情熱は変わる事はありません。セルジオさんは、アガベが育つ環境、その年の雨量や収穫時期などを細かく分類し、そのアガベに合った蒸留器や樽などを使い分けながらラボで研究を重ねています。
そして、今回ボトルデザインを一新した新生「ドンフラノ」をテイスティングさせていただきました。ストロングシルバーは、アルコール度数50%と高めですが、アルコールの高さを感じさせないアガベ本来の味わいです。
レポサドは、フレンチオークで8ヶ月熟成。ハーブやチョコレートのような甘みとともにスパイシーさも感じる一品。アネホは、フレンチオークの新樽とアルマニアックの中古樽で3年間熟成したものをブレンドし、複雑ですがアガベ本来の味を残した深みのある味わいです。
サンフランシスコの品評会でテキーラ最高点の97点をとり、世界的にも一躍有名になった5年熟成の「インペリアル」も試飲させて頂きました。
こだわりの詰まった「ドンフラノ」のテキーラは、どれをテイスティングしてもとても特徴的な味わいを楽しめます。全てに共通しているのがどれだけ熟成していてもアガベ本来の風味を味わえること。もともと、アガベ農家から始まったブランドだけにそのこだわりは半端ではありません。それは、アガベを研究し尽くした「ドンフラノ」だからこそできる味わいなのかもしれません。
次回は、テキーラを世界に広めた名門「サウザ」のアガベ畑と蒸留所へ向かいます!
※掲載情報は 2019/01/10 時点のものとなります。
- 4
キュレーター情報
メキシコ合衆国大使館
北・中央アメリカに位置するメキシコは、西は太平洋、東はメキシコ湾とカリブ海に面していて、国土の3分の1は平均高度約1700mのメキシコ高原が占めています。古代にはマヤやアステカ文明で栄え、16世紀にはスペインによって支配されます。1810年まで続いた300年ものスペインによる長い統治にもかかわらず、7000年という歴史を持つメキシコ料理はその影響を最小限にとどめ、トウモロコシ、マメ、唐辛子をベース にした伝統料理をベースにした独自の食文化を守り続けてきました。その結果、2010年にメキシコ料理はユネスコ世 界無形文化遺産として登録されました。日本人に馴染みの深い「タコス」以外にも、さまざまな絶品料理がありますので本場メキシコ料理の魅力を発信していきます。