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グアダラハラ滞在2日目、ドン・フリオの蒸留所ツアーが終わり(https://ippin.gnavi.co.jp/article-15910/)ホテルに戻った後、アガベスピリッツに特化した会員制のシークレットバーへテキーラツアー参加者で向かいました。
やってきたのは、閑静な住宅街。こちらは一見、民家にしか見えませんが世界中のバイヤーやバーテンダーが集まる、アガベスピリッツの情報発信基地ともいえる場所です。
棚には、メスカルを中心としたアガベスピリッツがずらりと並んでいます。メスカルとは、メキシコのルーツともいえるお酒で、テキーラと同じアガベを使用して作られますが、その品種や製法、生産地が違うことからテキーラとはまた違った味わいを楽しめます。もともとは、神事や結婚式など地酒として飲まれていましたが、メキシコでは、メスカル専門バーや、クラブなども存在し、世界的にも注目されているスピリッツです。
こちらのバーを運営する、ウリセスさんはメキシコで最も歴史のあるお酒であるメスカルをより多くの人に知ってもらいたいという思いから、こちらのシークレットバーで世界中のバーテンダーやインポーター向けに、メスカルの美味しい飲み方や各ブランドの味の特徴などをレクチャーしています。
また、「アガベの多様性を知ってもらえる、今までにない新しいメスカルを作りたい」という思いから、3人の友人と新しいメスカルブランドである「デルンベス」を世に送り出しました。こちらのバーのバックヤードでボトリングも行っています。
こちらが、ウリセスさんが携わるブランド「デルンベス」。日本語に訳すと「自然災害」という意味がありますが、ネガティブな意味ではなく、自然の力で既存のものを壊し、新しいものを作っていくというポジティブな意味が込められています。新しいものを作ろうという思いからこのメスカルは誕生しました。
「メスカルを飲みながらメキシコを巡る旅を楽しむ」というコンセプトの元、5種類それぞれ別の産地で作られていて、違う個性を感じられます。現在、日本で販売されているのは、“オアハカ”と“サンルイスポトシ”の2種です。緑のラベルのサンルイスポトシは、なんと12年~13年栽培されたアガベを使用しているそうです。赤色のボトルの“オアハカ”は、トバラという非常に希少で高級な野生種のアガベを使用しています。
全て原料から製法までこだわりぬいて、他のブランドでは味わえないメスカルになっています。
今回はサプライズゲストとして、デルンベスの共同オーナーのひとりテキーラの“ドンフラノ”のオーナーを務めるセルヒオさんも飛び入り参加!
数え切れないほどのスピリッツを飲み比べると。それぞれ、味の特徴をウリセスさんが丁寧に教えてくれました。誰にでも笑顔で接してくれる人柄のよさと、メスカルについて語る時の真剣な眼差しがとても印象的でした。今後も、世界中にメスカルの素晴らしさを発信していきたい、その他にもライシージャやバカノラといったメキシコ原産のスピリッツももっと広めて行きたいと笑顔で語ってくれました。
日本でもメスカルをはじめ、メキシコのスピリッツをもっと身近なお酒になる日が来るのもそう遠くないかもしれません!
次回は、今回飛び入りゲストで登場されたセルヒオさんの蒸留所「ドンフラノ」を訪れます。
※掲載情報は 2018/12/30 時点のものとなります。
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キュレーター情報
メキシコ合衆国大使館
北・中央アメリカに位置するメキシコは、西は太平洋、東はメキシコ湾とカリブ海に面していて、国土の3分の1は平均高度約1700mのメキシコ高原が占めています。古代にはマヤやアステカ文明で栄え、16世紀にはスペインによって支配されます。1810年まで続いた300年ものスペインによる長い統治にもかかわらず、7000年という歴史を持つメキシコ料理はその影響を最小限にとどめ、トウモロコシ、マメ、唐辛子をベース にした伝統料理をベースにした独自の食文化を守り続けてきました。その結果、2010年にメキシコ料理はユネスコ世 界無形文化遺産として登録されました。日本人に馴染みの深い「タコス」以外にも、さまざまな絶品料理がありますので本場メキシコ料理の魅力を発信していきます。