プレミアム苗成完熟とちおとめ
七ツ石いちご職人会
「いちご大好き~~!!」という方は非常に多いと思いますが、“品種”を指定して「この“品種”好き~!」という人はなかなかいないですよね。
今回は、大田市場で10年。果実輸入会社10年の経験を持つMasterBerryが美味しい「いちご」をご紹介いたします!
「いちご」は、県が作った品種か、企業が作った品種かで県内で栽培できる品種が限られています。近年は「美味しい“いちご”」を開発し、他県に勝つことを掲げ、日々担当者や生産者が奮闘するという、まさに「いちご戦国時代」ともいえます。実は「いちご」は産地を変えながら一年中国内で栽培されていて、果物のなかでも面白い商材でもあるんです。
そんな中でも、今回ご紹介する栃木県壬生町の「七ツ石いちご職人会」が作る“とちおとめ”は、とっても美味しい完熟をさせるために手間を惜しまず、収穫を完熟ギリギリまで待つ「苗成完熟」!ヘタの根元まで赤く熟しているのに、果肉がしっかりしている“プレミアムな苺”です。当然完熟なので輸送に耐えられる特殊な資材も使用し、各地に送り出されています。
通常の市場流通している、とちおとめの熟度が6.5~7.5に対し、「七ツ石いちご職人会」の“とちおとめ”は8~9。熟度が高くなるほど、果肉の糖度や香りが高くなります。
しかし、単純に熟度をあげると輸送時に果皮がもたず、着荷時には売り物にならないので、まさにこの熟度が高くても出荷できる「七ツ石いちご職人会」の“とちおとめ”は、いちご狩りに行って食べる、真っ赤に完熟したあの美味しい「いちご」の味わいなんです!
「七ツ石いちご職人会」の“とちおとめ”は、みずみずしくて酸味と甘みのバランスが良く、普段食べていた「いちご」との違いをしっかり認識できるほどのはっきりとした旨味を感じるように仕上がっています。
これを栽培するのに「七ツ石いちご職人会」の相当な努力があったのは、強烈に伝わってきます。偶然じゃない“必然な農業”がここにあります。
現在、「七ツ石いちご職人会」は3軒のいちご農家で栽培法を共有し運営していますので品薄状態ですが2番果3番果になってくると、若干量も増えてくると思います。
ぜひ、皆さんも一度「七ツ石いちご職人会」のプレミアム苗成完熟“とちおとめ”を手に取り、果肉はしっかりしているのにヘタの根元まで真っ赤に熟した「いちご」の美味しさを体験してみてください。フルーツ専門店や、高級スーパーなどで販売されていますよ。
同じ県で栽培されていても栽培方法や蜂の量、水の性質でも大きく味はかわります。天気がいいからといって一概に美味しいとは限らず曇りでゆっくり日数をかけて赤くなった苺と天候が良く一気に色付いた苺では、見た目は変わらなくても、甘さの深さは変わるんです。
美味しい苺を見極めるコツは苗を見ればだいたい想像できます。
苗の高さ、苗の間隔、葉の色、ランナーの出かた、花びらの数、蜂の飛び方。しかしこれは農家さんや買い付けのバイヤーやプロにしかわからない情報で、通常売り場にならんでいる状態では判別しにくいのが現状ですよね。それでは売り場でも分かる、“美味しい苺”の買い方・選び方をご指南いたします。
いちごを買う時は、購入するお店の近場の産地がおすすめ。収穫日の夜には市場に出荷され、夜中のうちに店舗配送の車につみこまれて、翌朝にはお店に並びます。このタイムスケジュールならば、近場のほうが輸送リスクが軽減できるので、より完熟に近い状態で収穫をすることができるんです。九州から東京に出荷すると輸送に中1日プラスされるので、必然的に完熟を出荷すると果皮が弱くなり、商品へのストレスが高くなります。そのため、熟度を7割で出荷することも多くなってきます。いちご狩りで苺を食べたとき、同じ品種でもおいしく感じるのは畑のほうが熟度が高いからなんです。
<選ぶ基準は 色、艶、形、重さ!>
・苺はヘタの下の白い部分が狭く表面に光沢が出ている果実
・ヘタは反っていて色が濃く苺の肩の部分よりひとまわり小さいぐらいの大きさのもの
・種の回りが盛り上がっていてはりがあるもの
・重すぎない ※水分を多く含んでいると味が薄い
<選ばない基準>
・ヘタの色が薄くかれている
・ヘタが小さい
・果肉の色が薄い又は赤黒い
・重い
これを避けるだけでもだいぶ違いますね!
形の整った苺が欲しい方は、サイズ2L、L、Mをご購入ください。
A、2Aグランデは、不揃いになります。
関東と九州では規格が違いますので注意!
九州のMは関東でL。粒数が異なるので計算して買われるかたは数えたほうが良いですね。
苺を洗うときは、ヘタを切らないで軽く水洗いしてください。ヘタを切ってあらってしまうと切り口から水を吸い上げ果肉の糖度が薄くなります。
洗うときは、ボールにレモンを搾り、レモン水でかるく洗うと、水だけであらった時より苺がしまるので、さらに美味しくたべられます。
栃木県:「とちおとめ」、「スカイベリー」
東日本No1品種の「とちおとめ」と今後生産者が増えていく「スカイベリー」の2本立て!
「スカイベリー」はサイズが大きめになる品種なのでギフトとして珍重されそう。
福岡県:「あまおう」
西の横綱「あまおう」。福岡も広範囲であまおうが栽培されており、海外でも人気の品種。マニアックな苺ファンは農協ごとに食べ比べ、美味しい地区を限定してるとか。
熊本県:「ひのしずく」、「ゆうべに」
登録商標名である「ひのしずく」の品種名は「熊研い548」といいます。かけ合わせのなかに、「さちのか」が入っています。最近、「さちのか」を親に持つ苺が増えていて、酸味と香りの強さは「さちのか」のDNAがもろに出ていますね~。
静岡県:「紅ほっぺ」、「きらぴ香」
静岡といったら「章姫(あきひめ)」でしたが「章姫」にかわり静岡の主流が「紅ほっぺ」に変わりました。「紅ほっぺ」も「さちのか」を親に持つ品種の一つ、糖度も高く、程よい酸味と香りが売れている要因だと思います。クリームとの相性もいいのでロールケーキに使うパティシエさんも多い品種。
長崎県:「さちのか」、「ゆめのか」、「みつこ」
「さちのか」は糖度が高く、果皮はあまおうより濃い赤になり、食べたときの香りは一番良いと思います。「とよのか×アイベリー」をかけあわせた品種。長崎はこのほかに「ゆめのか」や「みつこ」も栽培しています。
七ツ石いちご職人会
※掲載情報は 2018/12/24 時点のものとなります。
料理家
Master Berry
生鮮流通の仕事を一通り経験しているスキルは、素材選びにおいて誰にも負けません。ベリー専門の輸入商社の代表を7年経営、その後生鮮の流通を理解した人間のマーケティングが必要と思い今までの経験を活かしたフリーランスの料理家&Photographerを始めました。素材、生産地、料理などの食に関するプランニングを専門にしております。