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手土産に選ぶならリーズナブルだけどチープでないものを
神田の近江屋洋菓子店は、並木藪蕎麦をはじめ、あんこう鍋の伊勢源、甘味処の竹むらなどの老舗店が集まる一角にあります。創業は明治17年(1884年)。まるで教会のように天井が高く、開放感のある店内に並べられた飾りたてないケーキやパンを眺めていると、子ども時代にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。併設のカフェスペースでは、おじさま、おばさま方が変わらぬ味をゆったりと楽しんでいる、そんなお店です。
今回ご紹介するのは、季節の果物が10種類ほど入ったフルーツポンチ。シンプルなパッケージに入れられた色とりどりの果物を見ていると、なんとも言えない幸福感に満たされます。「リーズナブルだけどチープではないものを気楽に買える。子どもたちが冷蔵庫から手づかみでかぶりつくところを考えて、材料は最高のものをおしげなくふんだんに使う」というだけあって、美味しさも格別。幅広い年齢層に喜ばれる手土産として、またお見舞いとしても好適な一品です。そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやパンケーキに添えたり、シャンパーニュを注いで贅沢なフルーツポンチにしたり、楽しみ方もそれぞれ。アルコールが得意でない方は、シロップで割れば適度な甘さが加わりいただきやすくなります。人気商品のため売り切れも多いので、行く前に電話予約するのが確実です。
合わせるシャンパーニュとして選んだのは、有機栽培のピノ・ノワールの一番搾り果汁のみを使用した「ドラピエ ブリュット・ナチュール・ブラン・ド・ノワール ゼロ・ドザージュ」。ゼロ・ドザージュ、つまり加糖をせずブドウの持つ自然の糖度のみで造られたシャンパーニュです。老舗洋菓子店のフルーツと、歴史ある名門メゾンのシャンパーニュ、ともに果実本来のピュアな味わいが、子どもの頃のおやつの時間に戻らせてくれる幸せな組み合わせです。
※掲載情報は 2015/02/07 時点のものとなります。
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キュレーター情報
サカキラボ所長
サカキテツ朗
コミュニケーションを研究するデザイン事務所サカキラボの所長。シャンパーニュ取材がキッカケで大のシャンパーニュ好きに。キッチンを主体とするコミュニティスペース「LAB and Kitchen」(www.labpaper.jp)を運営する。季刊で発行するフリーペーパー「LAB.」は毎号さまざまなテーマをもとにインテリア、デザイン、食を紹介する。