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280年守り続けた「あんころ餅」を、味にこだわった羊羹へ
以前、280年続く老舗圓八さんの「あんころ餅(https://ippin.gnavi.co.jp/article-9383/)」をご紹介したところ、とても多くのFacebook「いいね!」をいただいた。今回は、280年続いている老舗圓八さんが守り続けてきた味を、羊羹にした逸品をご紹介したい。
老舗の羊羹メーカーは、日本に多く存在する。いくつもの老舗や有名な羊羹を取り寄せ、味比べをして、独自の味を作り出したのが今回の羊羹。280年続く「あんころ餅」の美味しさを残し、他の老舗メーカーに負けない良さを見つけ出したのだ。苦労を重ねて生み出した“自信作”と言ってもいいだろう。
この羊羹が出来上がるまでのお話を伺い、実際に私も他の有名メーカーの羊羹と食べ比べをしてみた。大きく違ったのは、まろやかな優しい甘さだったことだ。手土産にしてお渡ししたところ「羊羹は甘すぎるイメージだったけれど、こんなに食べやすいのもあるのね」との感想をいただいた。気に入って、少しずつ大切に食べていたが、ある日お客様へお出ししたところ、「これはどちらの羊羹ですか?」と質問されたとのことだった。
圓八さんでは3種類の羊羹があり、次の写真の左から「あんころ餅」味の「阿ん古羊羹」、抹茶味の「抹茶羊羹」、極上羊羹「紫雲(しうん)」の3種類がある。
「阿ん古(あんこ)羊羹」は、一口食べるとやはり最後に「あんころ餅」の味がしっかりと残り、思わず“これ、圓八さんのあんころ餅だ!”とちょっと嬉しい気持ちになる。多くの羊羹がある中で、「あんころ餅」をベースにして考案した羊羹は、世の中にないのではないだろうか。どこか懐かしいような味が楽しめる。
「抹茶羊羹」は、ほんのりとした甘みの中に、ひっそりと抹茶の風味を感じる。ちょうど来月の11月は茶道の世界では、“口切(くちきり)”という行事が行われる。本来、口切は新茶に由来するもの。この羊羹は抹茶が強い主張をしないため、そんな日本文化を感じさせてくれる。
「紫雲(しうん)」は“極上羊羹”というだけあり、3種類の中でも一番手間暇をかけた羊羹だ。小豆の皮を丁寧に剥き、羊羹に仕上げている。“極上羊羹”という名前にふさわしい、表現が難しい上品さを味わうことができる。
夏に購入した時は、涼しげなブルーの包装紙に。冬には、暖かみのあるピンクの包装紙で包んでくださる。このさりげないおもてなしも、私が嬉しかった。
バラ売りもしているが、私は3本セットがお勧め。その理由は、是非、珍しい「あんころ餅」味を召し上がっていただき、他との味比べも堪能していただきたいから。
他にはない、何とも懐かしい気持ちにさせてくれる優しい羊羹。
パッケージも重厚感があり素敵なので、是非、手土産に。
※掲載情報は 2018/10/17 時点のものとなります。
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キュレーター情報
発酵料理研究家/観光連盟アドバイザー
高橋香葉
「日本人の体を健康できれいにするには、日本伝統文化の発酵食が一番良い」として発酵料理の研究に取り組む。テレビ、雑誌、書籍などを通じて、発酵食品の良さを伝える普及活動を行っている。
日本で初めて、米麹と醤油をあわせた新調味料「しょうゆ麹(醤油麹)」の作り方とレシピを公開し、発酵業界に新しい風を入れた。その活動は、フードアクションニッポンアワード販促部門を受賞。その後、読売新聞にて「オンリーワン」として掲載された。
現在は、日本全国を回り、全国の発酵食品だけでなく温泉巡りをし、日本の伝統文化を勉強している。
自治体の観光連盟アドバイザー、特産品開発審査委員などを歴任。市場調査から、販売戦略、プロモーションなどのマーケティング講師も行っている。フードアナリスト協会「食のなでしこ2016」。
主要著書:
◎「しょうゆ麹と塩麹で作る毎日の食卓」(宝島社)
◎リンネル特別編集「しょうゆ麹で作る毎日のごちそう」(宝島社)
◎「知識ゼロからの塩麹・しょうゆ麹入門」(幻冬舎)
◎おとなのねこまんま555(アース・スターブックス)等