ピリッとした山椒の刺激をこし餡で甘く包んだ。祇園「鍵善良房」の『若山椒』

ピリッとした山椒の刺激をこし餡で甘く包んだ。祇園「鍵善良房」の『若山椒』

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名古屋から新幹線で40分足らずの京都。数ヶ月に一度は伺っております。先日は祇園でお食事でしたので、久しぶりに「鍵善良房」に寄ることができました。

 

「鍵善良房」の創業は江戸の享保年間。京都の花街・祇園の一角で京菓子をつくり続けてきた和菓子店です。祇園という場所柄、一般のお客様はもちろん、お茶屋や料亭に出入りする文人墨客や旦那衆、さらには花街の女性たちにも広く好まれてきました。

 

吟味した素材を、代々伝わる製法で、職人が手でつくる、という昔ながらのやり方で「鍵善の味」を現代に伝えています。

 

「くずきり」や「干菓子」も有名ですが、他にもお店の方お勧めの根強い人気のお菓子を見つけました。「若山椒」というお菓子で、こし餡を求肥で包み、和三盆を薄くまぶし、その求肥に粉山椒を煉り込んでいるものです。

ピリッとした山椒の刺激をこし餡で甘く包んだ。祇園「鍵善良房」の『若山椒』

鍵善良房さんのお菓子は和紙を使ったような包み紙やかけられたリボンにも風情や可愛らしさを感じます。箱を開けると若草色と白の2色の和紙に並べられたお菓子が登場し、その美しさにも、京都の洗練された文化、センスの良さを感じます。

ピリッとした山椒の刺激をこし餡で甘く包んだ。祇園「鍵善良房」の『若山椒』

期待感が高まる中で、どんなお味かなあと早速戴いてみると、予想以上に山椒のインパクトが強くてびっくり!舌にピリッと刺激を感じながらも求肥のまろやかさと和三盆を使ったこし餡の上品さでバランスを取り、完成度の高いお菓子となっています。

 

お抹茶にはもちろん合いますが、緑茶やほうじ茶、紅茶やコーヒーに合わせても良いかと思います。近くにはカフェもオープンされているのでまた伺ってみたいなと思っています。

 

オンラインショップもあるので、よろしければお問い合わせ下さいませ。

ピリッとした山椒の刺激をこし餡で甘く包んだ。祇園「鍵善良房」の『若山椒』

※掲載情報は 2018/09/30 時点のものとなります。

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キュレーター情報

磯部作喜子

料理研究家・テーブルコーディネーター

磯部作喜子

英語教師を経て食の世界へ。「ル・コルドン・ブルー」にてパン・洋菓子ディプロム取得。今田美奈子製菓コース師範・テーブルセッティングディプロマ取得。花・芸術文化協会テーブルコーディネートディプロマ取得。同認定校。世田谷のブーランジェリー「シニフィアン・シニフィエ」で研修。志賀勝栄氏にパン作りを学ぶ。現在は東京と名古屋で料理・パン・テーブルコーディネートの教室「ル・サロン・ブラン」を主宰。毎月100席以上の講座をこなし、現在までのべ9000人の生徒におもてなしの極意を伝えてきた。「おもてなしの心は食卓を飾るすべてに宿る」というコンセプトのもと、料理・パン・コーディネートなど食に関する内容をトータルに楽しく学べるサロンを目指す。予約待ちの教室をかかえる一方で、各企業とのコラボレート、料理教室や食卓芸術の外部講師としても活躍中。女性誌やライフスタイル誌を始めメディア取材も多い。著書「ル・サロン・ブランの本格パン」(主婦と生活社)「Le Salon Blanc ランチタイムのおもてなし」(ハースト婦人画報社)アメブロ:http://s.ameblo.jp/salon-blanc/

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