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街の八百屋やスーパーに栗が並び始めた。
「秋ね……美味しものの季節!」
季節に関係なく食材が手に入るようになり、旬という観念が薄らいでいる昨今、
店先に旬の食材が並べられているのを見ると、なんだか嬉しくなり、つい買いすぎてしまう。
今は冷凍技術の発達のおかげで、栗も1年中、菓子の材料として使われて、季節に関係なく美味しい栗のお菓子が手に入るようになった。
しかし、この季節にしか食べられない旬のお菓子もある。
そんなお菓子に、中津川の栗きんとんがある。
地元では8月の終わりごろから売り出されるらしいが、東京で手にはいるのは9月に入ってから・・・待ち遠しいさが、いとしさに代わる。
待つことの少なくなった現代に、「待つこと」は小さな贅沢かもしれない。
勿論、これも外せないのだが、あまたある栗の美味しいお菓子の中で、今回ご紹介したいのは私の和菓子ベスト3に入る大吾の爾比久良(にいくら)
「栗の菓子」といえば「栗の菓子」なのだが、栗だけが主役ではない。
一粒の大きな栗がど真ん中に入っており、それをくるんでいる黄身羽二重餡が二枚看板のもう一つの主役で、これがたまらない!
白餡と黄身を程よく調和させた、きめ細かな、上品な餡で、口に入れると、ほろりと崩れ落ちる。その崩れ方が絶妙!
個性の違う主役を、小豆餡が上手につないでいる。
厚めの正方形だが、結構大きい。
一度で食べるのはもったいないので、
私は対角線上に斜めに切ってそれをいただく。
正確に半分に切れるからという理由で斜めに切るのだ。
残りの半分も自分でいただくのだけれど、どちらが大きくても許せない。
美味しさの量も、平等にしたいという食いしん坊の変なこだわり…
それほど美味しい!
にいくらに黒糖の菓子もできた。こちらは、また一味違う濃厚なお味だ。
同じ形だけれど、全く違う個性の菓子になっている。
※掲載情報は 2018/09/27 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ファッション&ライフコーディネーター
宇佐美恵子
モデルを経てファッションコーディネーターに。現在、ファッションを軸に、エイジングスタイル コンシェルジュとして、キレイに年を重ねるための、それぞれの方にあったエイジングスタイルメニューをご提案、サポートしています。またそれぞれの年齢を快適に過ごすための商品開発にも参加。
正しい姿勢と歩き方を身に付けることで、美しいスタイルと、老いにくい体を手に入れることができます。「エイジレスウォーキング」レッスンも開催。
食べることはキレイに直結しているという考えのもと、食にも多いに興味があり、講師を招いて不定期な料理教室開催。名誉ソムリエ、タスト・フロマージュを受賞。
2009年4月から2015年3月まで織田ファッション専門学校校長。現在も織田ファッション専門学校・きもの専門学校の特別講師。
エッセイスト 只今11冊目の本を執筆中。