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「アントルメ・グラッセ」。2013年江森シェフ率いる「GLACIEL」のオープン後、いっそう魅入られている方も多いかと思いますが、日本ではまだ数少ないジャンルです。一言で言うとアイスクリームで作ったリッチなデコレーションケーキですが、そう言ってしまうには心苦しいほどの創造性とおいしさと楽しさ! 美しく華やかで立体的なフォルムにまず魅せられ、「アイスが溶けかけたら頂く」。その絶妙なタイミングで味わう、それぞれのアイスのおいしさ! COOLスイーツですが、温かいハートフルな気分にしてくれるスイーツです。今回は2015年春の新作をご紹介しますね。
「アントワネット」バラの香りにうっとり。イメージは女王様
ビジュアルから胸きゅん。まん丸フォルムに王冠をかぶせた「女王様」スタイルと、苺とバラで多くの女子のハートをわしづかみではないでしょうか。横から見ても真上から見ても、そして切っても! こんなにエレガントフォルムでいいのかしらと、頂く前からテンションアップしておりました。一口頂くとバラとライチの香りがふんわ~り。キンッと冷えたアイスでこんなに上品な薫りがするって、やはり上質な素材を使われているのでしょうね。 そして爽やかな木苺シャーベットとバニラ、苺マーブルアイスの甘酸っぱさで、どんどん食べ進みます。最後は、ベリー風味のマスカルポーネアイスの香りに包まれる。う~ん、また江森シェフワールドに浸ってしまいました(笑)。薫りが高いので全体の印象がとても上品でおいしいです。こちらはホワイトデーにむけての新作で、限定50台なのでお早めにどうぞ。
「テクレール」抹茶本来の上品な甘みが活きています。
日本の方だけではなく、海外の方にも召し上がっていただきたいアントルメ・グラッセです。抹茶本来の奥深い上品な甘みとほろ苦さが楽しめます。京都宇治の抹茶が贅沢に使用されていて、アイスになった状態でもとても薫りがいいなと思いました。中はダコワーズ生地とバニラアイス。表面のキューブ状の抹茶アイスクリームと一緒に食べると一層まろやかでおいしいです。そしてそこに黒豆のキュッと心地よい食感。この黒豆が「いい仕事してますね~」的なおいしさなんです。黒豆やチョコは、アイスと一緒にデコレーションされると、固くなったり味や甘みが鈍くなったりしそうですが、最後までとてもおいしく頂けます。黒豆も江森シェフこだわりの京都産の上質なものが使われているそうです。緑のお山に可愛らしいデイジーが咲いたデザインは、シックになり過ぎない遊び心があって、大人可愛い演出で素敵だなと思いました。
「さくら」日本の春を感じるアントルメ・グラッセ
「春ですね~」。ぷるぷるんっと半円のフォルムは見ているだけで癒されます。色合いと桜の薫りで、和みの世界に連れて行ってもらえそう。それでいてスッと立った桜の葉に凛とした姿勢も感じて、また素敵! お味はバニラアイス、苺コンポートとマスカルポーネシャーベットで全体的に爽やかな印象です。ほのかな塩味の桜の葉が味の引き締め役で、さらにサクサクした桜のシュトロイゼル(粉・バター・砂糖などを混ぜた粒状のクッキーのような感じ)が食べ応えボリューム感を演出しています。こうして断面を見るとまた違った印象ですよね。赤と白の組み合わせで一層おめでたい雰囲気があります。なので、ホワイトデーだけではなく、例えば卒業や入学祝いに「さくら咲く」として手みやげにするのも良いかもしれません。こんなおいしくて素敵なスイーツでお祝いしてもらえたら、喜びが一層広がりそう!この春、色んなシーンでご紹介したいアントルメ・グラッセです。
※掲載情報は 2015/02/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
里井真由美
2012年食専門家として独立。グルメ誌で連載開始、世界15カ国以上のレストランに着物で伺うスタイルが話題に。テレビ番組はコメンテーターやグルメレポート等2年間で70以上に出演。現在「jcom街声!グルメランキング」レギュラー出演中。
最近では講演、大学講座、コンテスト審査員、日本の食文化を高めるべく海外のクールジャパンセレモニー出席や、お米の世界大会審査員等国際的に活躍の場を広げ、2015年ミラノ万博日本館のオフィシャルサポーターにも任命される。
<兼任>
◎(社)日本ソイフードマイスター協会顧問
◎ 日本の食の親善大使「食のなでしこ」
◎ 米食味鑑定士、唎酒師、オリーブオイルソムリエ
◎ ASEAN食のコンシェルジュ
◎ 「たべあるキング」和食・フレンチ・アジアン担当
【テレビ出演】
■NHK「美の壷」■テレビ朝日「関ジャニの仕分け」■日本テレビ「メレンゲの気持ち」■フジテレビ「笑っていいとも」■TBS「花まるマーケット」他