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5か月間だけ味わえる贅沢な季節の美味
一年の中でも秋は美味しいものがたくさん頂ける、食いしん坊には楽しみな季節ですよね。数えたらきりがないほどある日本の秋の美食の中で、私が一押ししたいのは栗です。
栗といえば岐阜県が有名ですが、中津川の老舗和菓子屋すやさんの栗きんとんは一度は必ず食べていただきたい銘菓です。
9月から1月の間しか販売していない季節限定、数量限定のプレミアム感あふれるお菓子です。年によっては年内で売り切れてしまうこともあるそうです。
多くのファンが絶賛するのはその素朴さと滑らかな口どけです。原材料は栗と砂糖のみ。抑えられた淡い上品な甘さが栗本来の風味をしっかりと活かしています。水は一切使っておらず、栗の持つ水分だけでしっとり感を出しているそうです。硬すぎず柔らかすぎず、とても滑らかで舌の上ですっと消える食感の中に、あえて残した栗のかけらの粒々が楽しさを演出します。
温かいお茶は勿論、深みのあるコーヒーに合わせても最高に相性が良いです。コロンとしたかわいいサイズなのですが一口で食べるのはもったいなく、少しずつ大切に味わう幸せの味です。
一つ一つ手仕事で蒸した栗の実を取り出し、潰して砂糖とともに練り上げ、小さくまとめて茶巾で絞るという地道な仕事がこの変わらない美味しさを作ってくれていると思うと伝統の味って素晴らしいなとしみじみ感じます。
賞味期限は製造日より4日と短く早めに頂かないとならないのですが、それだけ余計なものを入れていない、素材を大事にしたお菓子なのだと思います。
本店にはなかなか足を運べない方のために各地の百貨店やオンラインストアでもお買い求めいただけますが大人気なので是非、売り切れないうちに召し上がって頂きたいです。
仕事や勉強を頑張った日に、自分のために一粒のご褒美があるって嬉しいですよね。口福、という言葉がしっくりくるこの栗きんとんをこの秋冬のご褒美にしてみてはいかがでしょうか。
※掲載情報は 2018/09/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードコーディネーター/タイ料理研究家/漢方スタイリスト
両角舞
料理人として10年間修行後、料理研究家兼フードコーディネーターに転身。「めざましテレビ」のコーディネーターを5年間務めた他、銀座で料理教室を主催。タイのハジャイ、バンコクでのレストラン立ち上げに関わり、メニュー考案、調理に携わる。現地での生活経験を活かし現在はタイ料理研究家としても活躍中。Web、雑誌、広告、書籍などの料理制作やレシピ開発、スタイリングを多数手がける。
著書に『塩ヨーグルト完全使いこなしレシピ80』(世界文化社)、『バズ飯』(ブティック社)がある。
