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塩漬、粕漬、糀漬もいいけれど、たまり漬も格別
日本には様々な漬物が存在します。塩漬、粕漬、糀漬など、それぞれの良さがありますね。世界的にも歴史は古く、中国では紀元前3世紀の書物に塩漬が登場しているようですし、日本でも天保年間(8世紀)に平城京の木簡に書かれていると言われています。そんな漬物の一種に“たまり漬”という製法があります。たまりとは味噌を製造する過程で生産される副産物というか、味噌の上澄み液です。全国各地で作られていますが、一番有名なのは栃木県日光市。もともと各家庭で作られていたものを、上澤梅太郎商店が大々的に販売開始したおかげで、日光の名物となったそう。この上澤海太郎商店、凄いです。創業は約400年前で、日光神領の年貢米を預かる蔵業として、東照宮造営と時期を同じくして創業。その後、味噌や醤油を販売し、昭和30年頃からたまり漬も手掛けるように。
らっきょう、だんらんなど人気6種が気軽なセットに
他の漬物と違い、相当、手間がかかります。塩漬にした後、塩抜きをして、何度もたまり醤油で漬ける製法。そのために美味しさも格別です。一番人気というか絶対外せないのは「らっきょう」です。大粒なんです。そこに甘酢とたまりの風味を閉じ込めた作品。火入れしていないのでシャキシャキっとした鮮度の良さもダイレクトに感じます。個人的には「ふき」も大好き。岩手県水沢地区に自生した天然物、しかも茎の中ほどの柔らかい部分のみを使うこだわりぶりで、サクっとした食感としっかりとしたたまり漬の味わいがたまりません。他にも大根、胡瓜、茄子、しその実、ふき、しょうが、かんぴょうという7種の味わいが一体化した「だんらん」という商品も、たまりの濃さ&しその風味がベストマッチ。他にも様々な商品があるのですが、その“いいとこ取り”な「おうちたまてばこ」という商品が超オススメ。人気6種が気軽なセットになりました! ごはんのお供はもちろん、刻んでソースの隠し味に使うなど、様々なシチュエーションで美味しさ炸裂です!
※掲載情報は 2018/08/12 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。