記事詳細
紹介している商品
絶妙なバランスで存在感を放つ“チョコレートケーキ”
原産地にこだわったカカオから作られる贅沢なチョコレートを惜しみなく使ったデザート。中でも、ここ数年バリエーションが増えていると感じるのが、厳選されたチョコレートを使った“ケーキ”です。
いわゆるチョコレートのケーキですが、そのタイプは様々あります。シンプルなガトーショコラのような焼き菓子もあれば、クリームやナッツ、フルーツ、リキュールを使ってより複雑な味わいを作り出す芸術品のような美しいケーキもあります。
私も数あるチョコレートケーキを食べていますが、そんな中で特に印象に残ったものが、今回ご紹介するホテル インターコンチネンタル 東京ベイ『ザ・ショップN.Y.ラウンジ ブティック』の「サンファリーヌショコラ」というケーキです。
ippinでも、何度かご紹介している德永純司シェフが手掛けるケーキです。シンプルな見た目からは想像できない、奥深さを感じさせるチョコレートの味わいは思わず感動してしまいました。
名前の「サンファリーヌ」とは“小麦粉を使用しない”という意味だそうで、チョコレートの生地と、ヘーゼルナッツを使って絞ったダックワーズは、どちらとも小麦粉を入れずに焼いており、スフレのような口溶けでとても軽い食感です。舌の上でゆっくりと溶けていく絶妙な食感に仕上がっていて、焼いているのにとてもしっとりとしています。
一方で、深みのある味わいはまるで濃厚なチョコレートテリーヌのようで、チョコレートとヘーゼルナッツの香りが口いっぱいに広がります。
重たすぎず、ふわふわの食感。たとえ、お腹いっぱいの時にデザートとして出されたとしても、あっという間に食べてしまいそうな不思議なチョコレートケーキです。
チョコレートは好きだけど、チョコレートのケーキはちょっと重たくて……。という方にぜひ食べていただきたい、とっておきのチョコレートケーキです。
※掲載情報は 2018/05/28 時点のものとなります。
- 7
キュレーター情報
フリーパティシエ
向井聡美
北海道出身。製菓学校在学中から、食品メーカー主催のパティシエコンテストでグランプリを受賞。現在は、フリーランスとして製菓学校の講師や企業のレシピ開発などを行っている。積極的に製菓コンクールに参加し、2013ジャパン・ケーキショー東京 プティ・ガトー部門連合会会長賞(優勝)、2011年・2012年BUKOクリームチーズコンテスト優勝、クープ・デュ・モンド2017日本予選チョコレート細工部門 銀賞(第2位)等数々のコンテスト受賞歴を持つ。