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旅と酒と地域をつなぐ酒「新潟しゅぽっぽ」
酒どころ新潟は鉄道と日本酒もコラボしちゃいましたよ。というのは、JR東日本新潟支社による取り組みなのですが、こちらがとっても楽しいのでご紹介いたしますね!
平成27年に新潟市の「農業特区」を活用し、JR東日本新潟支社が設立した農業法人「JR新潟ファーム」では新潟清酒において最も多く使用されている酒造好適米「五百万石」を栽培しました。その後、収穫した五百万石を新潟県内の酒蔵に託し、オリジナルの日本酒「新潟しゅぽっぽ」が誕生しました。初年度は新潟市にある『越後鶴亀』と『今代司酒造』の2バージョンでしたが、2 年目は『吉乃川酒造』(長岡市)と『君の井酒造』(妙高市)も加わり4バージョンになりました。このお酒の共通点は「五百万石を使用している」ということと「精米歩合58%」という新潟清酒におけるスタンダードな部分ですが、実際飲み比べてみると、蔵のつくりによってここまで個性豊かであることから、新潟清酒の味わいの幅広さを感じさせてくれます。また、パッケージも秀逸なのです。それぞれの酒蔵がある地域の景色を施したラベルや切符を模した首かけなどディテールにもこだわりが見られます(写真左から『君の井酒造』『吉乃川酒造』『越後鶴亀』『今代司酒造』)。
お土産や鉄道旅のお供に
「新潟しゅぽっぽ」は、主に新潟駅の中の施設で取り扱いがされていて、720ml(1780円)と180ml(540円)の2展開です。お酒好きな人には大きいサイズを、お友達へのちょっとしたお土産には小さいサイズという選択もできますし、小さいサイズですと鉄道旅のお供にも最適だと思います。車窓に広がる景色を眺めながらのほろ酔い旅は最高のひと時になること間違いなしです。
「新潟しゅぽっぽ」に関連した楽しい体験 1:田植え・稲刈り
このお酒の素晴らしいところは味わいやパッケージなどに留まりません。関連した「体験」をすることも醍醐味なのですよ。
酒造りは米作りから。ということで、まずは、新潟市南区にあるJR新潟ファームの圃場にて、春は酒造好適米五百万石の田植え作業、秋には稲刈り作業を行います。上記写真は稲刈り作業で集まった時の一コマですが、稲刈り後の圃場にテーブルと椅子を並べて、地元の食材を使ったお料理と「新潟しゅぽっぽ」を楽しみ、地元ミュージシャンのジャズ演奏にも酔いしれるという他では例を見ないイベントも開催されました。
「新潟しゅぽっぽ」に関連した楽しい体験 2:酒蔵での仕込み
続いて実際の酒造りの体験です。蒸したお米を現場まで運ぶ作業や、「カイ入れ」といって、もろみタンクの中を「カイ棒」という棒で撹拌する作業などで、酒蔵の中での力仕事ですが、これが美味しいお酒に仕上がるのかと思うと俄然モチベーションが高まります。また、作業を体験することで酒造りに関わる人への感謝の気持ちも湧いてきて、その後の日本酒の味わいが幾重にも深まります。
※掲載情報は 2018/03/25 時点のものとなります。
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キュレーター情報
酒サムライ/にいがた観光特使
村山和恵
秋田で生まれ幼少期までを過ごし、その後は新潟に移り現在に至る。日本酒好きが高じて、きき酒師、日本酒学講師の資格を取得。日本酒に関わるセミナーや講演会活動、イベント出演等で日本酒の楽しさや日本文化との関わりについて「分かり易さ」を心掛けて伝ている。
2009年、新潟で日本酒を楽しむ女性コミュニティ「にいがた美醸」を発足し、主宰を務める。会の活動として酒蔵見学ツアーや勉強会等を企画・実施することで、会員と日本酒の楽しみや奥深さを共有し学んでいる。これらの活動が口コミ等で広がり、2018年時点で会員数は約120人に広がりをみせている。
2013年より「にいがた観光特使」の任命を受け、日本酒を切り口とした、新潟観光の魅力を伝えている。2014年には日本酒および日本文化を伝える活動が評価され「酒サムライ」を叙任され、活動の幅をさらに広げている。