『馨和 KAGUA』Rouge Special Edition 2017
Far Yeast Brewing (ファーイーストブルーイング)
『馨和KAGUA』は「和の馨る(かおる)エール」がコンセプト。原料に「山椒」と「柚子」を選び世界各地の醸造所で製造委託をトライした結果、ベルギーの第三の都市であるゲント郊外の醸造家と巡り会い誕生することとなりました。贅沢なかぐわしさ、しっかりとしたボディ、そして柔らかな炭酸を持つこのビールの定番は『Blanc』と『Rouge』。それぞれの独特のエレガントで個性豊かな魅力は、アメリカ、フランス、イギリス、香港など、日本を含め、現在16か国で愉しまれています。今年6月には、柚子のフルーティな香りが愉しめる『馨和 KAGUA』Saisonもリリース。定番2種に比べてやや軽やかなアルコール度数で味わう、乾杯の1杯目にふさわしいビールとして人気を博しています。
そしてこの11月。4年ぶりに登場したのが『馨和 KAGUA』Rouge Special Edition 2017 です。
“ビールは新鮮なほどおいしい”−それが「常識」といわれてきました。もちろん、今もそれは変わりありません。しかし、ここ数年、ビールファンの間で話題になっているのが、長期熟成のビールです。長期熟成ができる条件は、ハイアルコール(およそ7%以上)であること。そして、強いアルコールとのバランスをとるためにボディも強いものが多く、その味わいは、冷やしてゴクゴクと一気に飲むようなビールとは一線を画します。
この『馨和 KAGUA』Rouge Special Edition 2017は、『馨和 KAGUA』Rouge をベースとしてより重厚な香りと11%のハイアルコールが特徴のベルジャンストロングダークエール。醸造にはワイン酵母やアビイ酵母を使用して、原料にスモークドモルトを加えることで樽香を思わせる燻製香が味わいのアクセントとなっています。そして、5年間の長期熟成が可能なのです。
赤みがかった深い銅色が美しいビールを口に含むと、一瞬で新鮮で独創的な香りに包まれます。モルトの甘味、山椒のスパイシーさ、柚子のフレッシュな爽やかさに次々と包まれ、そして燻香の深みが味わいをぐっと引き締めます。この素晴らしい馨りのストーリーを存分に楽しむなら、グラスは是非ワイングラスで。そしてゆっくり飲むことで次第に温度が上がり、それにより表れる馨りや味わいの変化も愉しむことができます。
欧米のクリスマスでは、スパイスをたっぷり使ったホットビールやワインでクリスマスを祝います。今年はちょっと変化球に、この和のスパイスを存分に楽しめるこのビールで、クリスマスを楽しんでみるのはいかがですか。330mlのボトルの他に、750mlの大瓶もあるので、仲間が集まるパーティへの手土産に持参すれば、みんなの注目を集めること間違いなしです。
もちろん時を重ねることで変化する味わいを愉しみに、今年はぐっと我慢するのが一番の贅沢。来年、いや5年後の開栓に夢を馳せ、セラーや冷蔵庫の奥で静かに寝かせましょう。これまでにない贅沢で深いビールの新たな魅力を、ぜひ味わってみてください。
※このビールは日本の酒税法では発泡酒となります。
Far Yeast Brewing (ファーイーストブルーイング)
※掲載情報は 2017/11/19 時点のものとなります。
ビアジャーナリスト/パンコーディネーター
宮原佐研子
日本パンコーディネーター協会認定パンコーディネーター、日本ビアジャーナリスト協会所属ビアジャーナリストとして日本ビアジャーナリスト協会HP、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)、世界22カ国158本のビールを紹介するe-MOOK『ビールがわかる本』(宝島社)、ビアエンタテインメントムック誌『ビアびより』(KADOKAWA)他執筆。『ビール王国』では、「コンビニ限定うんまいビア ペア」で、コンビニエンスストアで買えるビールとパンのペアリングを連載。日本パンコーディネーター協会主催の講座「ワインよりおすすめ?パンとビールのおいしい関係」でパンとビールのペアリング体験講座も実施。