古くからその土地にあって地元の人たちに長年愛されているお店、小規模でひっそり営業しているにもかかわらず、あっというまに売り切れてしまう人気店など、全国には知る人ぞ知る人気のパン店がまだまだたくさんあります。今すぐ行く機会はなくても、いつかきっと行ってみたい、食べてみたい！　そんなご当地パンを集めてみました。

日本に出店している海外のブーランジュリーはありますが、海外で作られたパンを直輸入している貴重なお店が、富士山の麓、御殿場市のマクロビレストランの『リンデンバウム』です。その店頭では、ドイツに移住した娘さん夫婦が厳選し、日本に送られてくるパンを販売。ドイツのラウゲンロール、フレッシュバタープレッツェルや、フランスのクロワッサン、ショッソンオポムもあります。当然焼き立てではありませんが、ヨーロッパから届きたて。パリに行かなくてもフランスの名誉ある賞を史上最年少で受賞したフレデリック・ラロスのバタールが頂けます。

京都の四条大宮に本店を構える果物店『ヤオイソ』。創業は明治2年で、京都市内に3店舗を構えるフルーツパーラーとしても知られています。そんな『ヤオイソ』の代名詞は「フルーツサンド」。イチゴ、キウイ、パイナップル、パパイヤ、メロンなどのフルーツが、甘さ控えめの生クリームと一緒にサンドされています。このフルーツがゴロッと存在感のある大きさになっているのが「スペシャルフルーツサンド」です。とにかく一つひとつの果実が大きく、夏はマンゴーや桃、秋にはラ・フランスなど、季節ごとに旬のフルーツを惜しみなく使った内容となっています。

見た目はまるでメロンパンのよう。それが『ムッシュイワン』の「味噌パン」です。表面には味噌の風味がするクッキー生地と、白ゴマがトッピングされています。食べるまでは味噌が使われているとは想像がつきません。姉妹店の『ムッシュイワン　ベーカリー』は日野市と立川市に店舗があります。伝統の製法を守りつつ、確かな技術だからこそ完成するオリジナリティあふれるパンが揃っています。「味噌パン」もその中の一つ。ふわふわした生地に味噌を練り込んだクッキー生地をのせて焼きあげます。ほんのり甘じょっぱい味噌の味がどこか懐かしく、甘いパンが苦手な人はもちろん、幅広い世代の人に喜ばれる味わいです。

静岡県沼津市といえば、新鮮な魚が水揚げされる沼津港のある港町。でも、新鮮なのは魚だけではありません。沼津港の入り口で、早朝から賑わいを見せるのが『あんぱん専門店 恵比』です。素材にこだわったあんぱんだけを販売しているのが特徴で、小倉あん、こしあんから白あん、抹茶あん、栗あん、チーズクリームまであり、全部で8種類。酒種で発酵させているのも特徴で、次の日になってもしっとり柔らかく美味しい理由は、そこにあるのだとか。午前中には完売する事が多いそうですが、沼津港を訪れる機会があったら新鮮な魚とあんぱんもお忘れなく！

岐阜市内にあるビルの1階で、金～日の週3日だけオープンする『パンダプールマフィン』。マフィンと聞くと、口の中の水分が一気に失われてしまうようなものを想像する人も少なくないと思いますが、こちらのマフィンはそうではありません。しっとりしていて、食べ応えもあるのに卵も牛乳もバターも使っていないというクオリティの高さから、アッという間に売り切れてしまうのだとか。食物アレルギーのお子さんも食べることができる安心素材と、季節によって変化する豊富なバリエーションも人気の理由です。

福島県郡山のご当地グルメ「クリームボックス」は、食パンがベースの菓子パンです。パン屋さんごとに少しずつ味が異なりますが、基本的には食パンに山盛りのミルキーなクリームをのせて焼き上げたもの。ひと口かじれば、クリームと一体化した食パンがじゅわっと口の中に広がるような感覚です。食パンそのものの美味しさと、クリームの美味しさの相乗効果がものを言うパンでもあります。人気ベーカリー『石窯工房 パンテラス』では、常時数種類のクリームボックスを販売。プレーンタイプのほかにも、フルーツのコンフィチュールをトッピングしたものもあって、テンションが上がりますよ！