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カレー缶はごちそう
缶詰のカレーって、何だか美味しそうに思えませんか?
レトルトパウチよりじっくり煮込まれた感じがあって(あくまでもイメージ)、固く重たい金属缶が、逆に頼りがいすら感じさせる(あくまでもイメージです)。
その昔、カレー缶といったら高級品の代名詞だった。とくに「○○ホテルカレー」なんてものが手に入ると上を下への大騒ぎ。軽々しくは開けられず、何かの記念日まで取っておいたものだった。
個食対応食べきりサイズ
そこであらためて、最新のカレー缶を紹介申し上げたい。
神戸のエム・シー・シー食品が今年9月に発売した新商品で、その名も「神戸ビーフカレー」。
まず注目したいのはこの大きさ、というか小ささ。缶コーヒーと同じサイズなのだ。
気になって内容量を見てみると160g入っている。一般的なレトルトパウチカレーが180g前後だから、まあだいたい同じくらいの量である。
見た目こそ小振りだが、お一人様でちょうど食べきれるサイズなのであります。
温めは湯せんで
カレーは熱々が美味しい。だから温めて食べるわけだが、缶詰のカレーは湯せんで温めるのが一番。
耐熱容器に移してラップをかけて電子レンジで……というのも手だが、カレーに含まれる肉や脂の部分だけが先に加熱され、加熱ムラが起こってしまう。それに火が通りすぎることもあって、そのコントロールが非常に難しい。
缶ごと湯せんで温めると、全体がじわっと加熱される。水の沸点は100度だから、それ以上の高温で加熱される心配もなし。缶の内側に残ったカレーもきれいに出てきますぞ。
大カットの牛肉にうっとり
かくのごとし。
「MONO消しゴム」より大きなかたまり肉がどんと鎮座されている。
こいつを噛むと、ああ。舌の圧力だけで溶けてしまう柔らかさ。しかしその奥に赤身部分の噛み応えもあって、それを噛んでいると神戸牛のうまい脂が口いっぱいに広がる。
カレーの味は、まず甘酸っぱさが来る。たまねぎをとろとろ煮込んだあとの甘みと、チャツネやウスターソースの酸味である。たまねぎは甘さで知られる「淡路島たまねぎ」を使っていて、それがもろもろと汁に溶け込んでいるのでご飯にもよく絡む(だからフォークで食べるのもOK)。
本物の神戸牛を使っていることもあって、お値段は税抜き1,500円(!) 。
実はこのカレー缶は、兵庫県の食文化を世界に発信する「ひょうごブランド」の1品として企画された商品なのだ。同地が世界に誇る神戸牛と淡路島たまねぎをたっぷり使った一級品なのであります。
ごちそうさま!
※掲載情報は 2017/10/29 時点のものとなります。
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キュレーター情報
缶詰博士
黒川勇人
昭和41年福島県生まれ。平成16年から世界の缶詰を紹介する『缶詰blog』を執筆。缶詰に精通していることから"缶詰博士"と呼ばれ、TVやラジオ、新聞など各種メディアで活躍中。国内外の缶詰メーカーを訪れ、開発に至る経緯や、製造に対する現場の“思い”まで取材するのが特徴。そのため独自の視点から缶詰の魅力を引き出し、紹介している。
著書は『おつまみ缶詰酒場』(アスキー新書)、『缶詰博士・黒川勇人の缶詰本』(タツミムック)、『缶づめ寿司』(ビーナイス)、『日本全国ローカル缶詰 驚きの逸品36』(講談社プラスアルファ新書)『缶詰博士が選ぶ!「レジェンド缶詰」究極の逸品36』(講談社プラスアルファ新書)、『安い!早い!だけどとてつもなく旨い! 缶たん料理100』(講談社)など。小曽根マネージメントプロ所属。
お問い合わせ Mail:k-k@kosone-mp.com