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「えそ」ってご存知ですか?
「えそ」はちくわの原料になる魚です。創業190年の老舗ちくわメーカー「ヤマサちくわ」は、愛知県では誰もが知っている存在。多くのメーカーが魚のすり身を仕入れて練り製品をつくるところ、魚をさばくところから販売までを一貫して手掛けています。そのため、身をとったあとにはアラが残ってしまい、その扱いに頭を悩ませていました。
そのことを佐藤常務が話したのが、醤油メーカーであるイチビキの佐藤社長。お二人は高校の同級生で、この会話も同窓会での何気ないやりとりだったそうです。それから2年半の開発期間を経て生まれたのがえそを使った魚醤「えそ醤油」です。
一般的な魚醤は魚の塩漬けです。魚の内臓にある酵素の働きによって、魚のタンパク質がうま味成分のアミノ酸に分解されるのですが、魚醤はくさいという印象を持たれる方もいるかもしれません。えそ醤油の開発がスタートした時、国内と海外の魚醤を比べたときの感想もこのにおいだったそうです。
そして、この臭いを改善したのがイチビキの研究開発の技術でした。魚が持つ酵素に醤油麹を加えることで、魚臭さを抑えることに成功。実際に香りをかいでみると、魚醤とは思えない綺麗な香りがします。魚醤は鍋や炒め物に使われることが多いですが、この魚醤は白身の魚など素材を活かす用途にもおすすめです。
※掲載情報は 2017/08/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
職人醤油 代表
高橋万太郎
1980年群馬県前橋市出身。立命館大学卒業後、(株)キーエンスにて精密光学機器の営業に従事し、2006年退職。(株)伝統デザイン工房を設立し、これまでとは180度転換した伝統産業や地域産業に身を投じる。現在は一升瓶での販売が一般的だった蔵元仕込みの醤油を100ml入りの小瓶で販売する「職人醤油」を主宰。これまでに全国の300以上の醤油蔵を訪問した。