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ippin編集部
みなさんが想像する羊羹とはどのようなものでしょうか。おそらくだいたいの方は小豆色で、四角くて、ツルツルしたものをイメージするでしょう。
しかし最近の羊羹はとてもユニークです。円柱で糸を使って食べる羊羹や、野菜が練り込まれている黄色い羊羹、ドライフルーツや洋酒などが入っている洋風な羊羹、あんみつとコラボしたかのような羊羹、まさかのカメラのメーカーから発売されている羊羹など様々です。そんな羊羹を10種類ご紹介します。
1:赤い丸筒を糸でぐるぐる不思議な羊羹!?
北海道を代表する和菓子屋さんのひとつ「五勝手屋(ごかってや)本舗」。江差町にある本店には限定の商品が多数並んでいます。
その中で特に見た目がとてもめずらしい「丸缶羊かん」です。赤い丸筒に包まれているのはなんと羊羹です。筒の上にある蓋を外し、容器の底を押し上げて、食べる量だけ容器から出し、容器上部についている糸で切り取って食べます。お皿に盛ることなく、筒から切り出して直接食べることができるのです。手が汚れにくく、美味しくいただけます。
2:かぼちゃそのままで黄色い羊羹!?
創業 安政元年(1854年)の「浅草梅園」は、浅草寺の別院・梅園院の一隅に茶屋をひらいたのが始まりです。元祖あわぜんざいで好評を博して東京名物となり、以来160余年甘味処として伝統を継承してきました。
みなさんが想像する羊羹はおそらく小豆色ではないでしょうか。しかし浅草梅園の羊羹は黄色です。かぼちゃを使用しており、素材を活かすために甘さ控えめになっています。さらにホクホクとした味わいを楽しめます。
3:ドライフルーツと洋酒入りの羊羹!?
東京都大田区上池台のアトリエを拠点としている「wagashi asobi」の職人は「一瞬一粒(ひとつひとつ)に想いを込めてつくる。」を理念として活動しています。
そしてこちらの羊羹は、黒糖を混ぜた黒っぽい羊羹に胡桃、無花果と苺のドライフルーツが入っています。羊羹というより水羊羹に近いみずみずしい感じで柔らかく、さらにはまさかのラム酒が入っており、濃厚な香りは大人向けの雰囲気があります。無花果と苺のつぶつぶがアクセントとして利いています。
4:カメラのニコンが羊羹!?
カメラやレンズで有名な「ニコン」が羊羹を販売していると聞いて、多くの人は驚くのではないでしょうか。なぜニコンが羊羹を売り始めたのかというと、羊羹の老舗企業である本宮(栃木県大田原市)が元々、ある企業の生協で羊羹を販売しており、この羊羹に企業名を入れたらどうかと当時の本宮の社長が考案したのが始まりだったそうです。
包装は真ん中に開け口があり、手を汚さずに食べることができます。控えめな甘さがとても上品で、お土産に自信を持って選べます。
5:あんみつたっぷりの羊羹!?
広尾にある「麻布昇月堂」という老舗の和菓子屋さん。こちらで販売されているお菓子は、ひとつひとつ職人の伝統と創意の味がつまったもの。こだわりがつまった四季折々の和菓子を味わえるというのは、麻布昇月堂の大きな特徴のひとつです。
今回紹介するのは羊羹なのに一枚流しにしており、あんみつも入っているという羊羹です。見た目がとても可愛らしいです。求肥、寒天、栗甘露煮、小豆が羊羹の上に散りばめられています。甘すぎず、いろいろな味が楽しめます。
6:野菜が練り込まれた羊羹!?
麻布十番にある野菜スイーツのお店「麻布野菜菓子」。野菜をメインにしたお菓子を扱っています。
こちらは、白餡にたっぷりの野菜を練り込んで、隠し味にラム酒を利かせた大人の羊羹です。食べきりサイズのミニタイプですので、気軽にいただけるのが嬉しいですね。野菜羊羹は「トマト」「しょうが」「ごぼう」といった種類があります。ベースは白餡で、各々ミックスした野菜の味が濃厚です。ラム酒の香りも感じられる大人の味に仕上がっています。
7:ピアノの鍵盤がついている羊羹!?
JR由布院駅から金鱗湖に向かう途中にある湯布院のメインストリート・湯の坪街道。常ににぎわいを見せるこの街道の真ん中あたりにあるセレクトショップ「ジャズとようかん 湯布院CREEKS.」では、コーヒーに合う洋風の羊羹スイーツ「ジャズ羊羹」が人気です。なんとピアノの鍵盤が上にのっている羊羹です。
味は濃厚ながら甘すぎず、口どけはしっとり。“洋菓子なのか和菓子なのか?”と不思議な感覚に陥る新感覚のスイーツで、コーヒーだけでなく紅茶、ワインにも合うように試行錯誤をくり返して完成したそうです。
8:外はザラザラ中はやわらかな羊羹!?
佐賀県に本店を構える老舗菓子メーカー「村岡屋」。こちらの「昔風味の小城羊羹」は、なんと周りが糖化して固くなっている羊羹です。少しずつ形を変えながら受け継がれる伝統の製法が用いられています。表面を乾燥させ砂糖を結晶化することにより長期保存が可能となりました。
中は普通の羊羹より柔らかく、外と中の食感の違いが楽しめます。甘さは控えめで、どこか懐かしい気持ちになるような味わいです。
9:宝石のようなまんまるの羊羹!?
静岡県浜松市の和菓子屋さん「五穀屋」。「うなぎパイ」で有名な「春華堂」から生まれた新ブランドです。
そんな五穀屋の人気商品である玉羊羹「五季(いつき)」は、まんまるで可愛らしく、まるで宝石のような見た目が特徴的です。酒、塩糀、酢、醤油、味噌の「発酵のさしすせそ」で5つの彩り、日本の五季が表現されています。これからの季節、透明感が涼しげな「五季」は手土産としても喜ばれそうです。
10:3層になったくじら羊羹!?
「くじら羊羹」は、江戸時代から長い間愛される宮崎県宮崎市の銘菓で、佐土原地域が発祥とされています。佐土原藩4代藩主の島津忠高が26歳という若さでこの世を去り、わずか2歳で世継になった息子の万吉丸。母である松寿院が「我が子が大海を泳ぐ鯨のように力強くたくましく育つように」と願い、鯨をかたどった羊羹を作らせたのが始まりだそうです。
インパクトの大きい「くじら羊羹」ですが、地元宮崎ではソウルフードとも呼べるほど有名なお菓子なのです。お餅を餡で挟んであり、やさしい甘さが口の中に広がります。
※掲載情報は 2017/05/31 時点のものとなります。
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