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うどん文化圏の群馬には、三大うどんあり
今でこそ日本における小麦粉はアメリカ、カナダ、オーストラリアなど海外からの輸入が殆どですが、国際貿易が発達するまでは当然に国内産100%だったわけで。なので今でも地粉と呼ばれる小麦の生産地は随所に見られます。とくに、古くから群馬は冬場の日照時間がとても長く、からっ風と呼ばれる乾燥した風もあり、土壌も水はけが良かったりと小麦の生産に適しています。その為、今でも「きぬの波小麦」といった県産小麦が栽培されていて、うどん文化があります。水沢うどん、桐生うどん、館林うどんが群馬三大ご当地うどん。その中から今回は館林うどんを紹介。館林は江戸幕府の5代将軍徳川綱吉にゆかりのある城下町として発達し、日清製粉の基となる館林製粉が誕生した地でもあります。
館林で老舗うどんといえば、明治27年創業の花山うどん
そんな館林でとくに有名なうどん屋さんが「花山うどん」。明治27年創業といった、まさに老舗。初代創業者は橋田金三郎氏。東京は日本橋の乾物問屋で丁稚奉公をしたのち、郷土の優れた麺に出会って、それを超えるものを作りたいと、故郷に帰って店をはじめたそう。今では五代目の橋田高明さんが店を守っています。こちらのうどんは群馬産小麦粉と軟水を用い、天日干しを室内で再現した“バニッシュループ製法”で、コシのある仕上がりなのですが、それとは別の五代目が再現した「鬼ひもかわ」が大注目。うどん天下一決定戦で3連覇を達成したうどんで、インパクト大の幅5cmの幅広タイプ。舌触りはつるりとしていますが、噛むともちっとした食感。特に生めんタイプが小麦粉の甘みや風味が強くてオススメ。つゆも付いているので、便利です!
※掲載情報は 2017/04/30 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。