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記事詳細
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福島は新潟に近い会津坂下(あいづばんげ)町。古くから新潟と会津若松を結ぶ街道沿いの街として静かに栄えた面影が今も残る穏やかな町だ。そこで醤油をベースに多くの調味料を作り出す高砂屋。ご主人の桑原氏は100年以上続く伝統的な醤油の製法にこだわりつつも、他県の特産品を積極的に取り入れて「新しい味」を創造するイノベーターでもある。
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今回の新商品は2種類。ひとつが辛し味噌ソースだ。唐辛子は日本でも有数の唐辛子の産地、島根県は出雲から。味噌は会津の銘品、鶴ヶ城味噌を融合させ食欲が沸き立つ新しいソースに仕上げている。じわっと辛みが増してくる唐辛子に程よくニンニクを仕込まれ、地元鶴ヶ城味噌が全体を包み込む。上品な味わいを感じるのは使っている素材のバランスがいいからだろう。
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このソース、合わせる料理は無限大と言っていいかもしれない。とんかつ、串揚げ、焼鳥、インスタントラーメンにはどんぴしゃりで、旨みが倍増だ。焼肉のたれとして使ったらビールが進むこと間違いなし。
次にセットでご紹介したいのが山椒ぽん酢。高砂屋自慢の醤油をベースに和歌山県産の山椒と山口県産のだいだい果汁をブレンド。鰹と昆布の旨みを効かせてそこにほんのりと山椒の風味を絶妙な配合で散らしている。インパクトは強くない分、多くの料理に合わせることができ、それも料理を最も美味しく引き立てるイメージだ。
サラダのドレッシングにしたらとてもヘルシーなものになるだろう。炒めたお肉料理に合わせると上品な味わいに仕上がり、旨みをじわっと湧いてくる。
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両品とも日常の食にこだわる層にじわっと広がりつつあり、一つ上のクラスのスーパーや通販サイトからの引き合いも絶えないと聞く。
辛し味噌ソースが「動」なら山椒ぽん酢ソースは「静」だろうか。この2本が食卓あるだけで私たちの食生活はぐっと違うものになるだろう。
高品質である証拠にJAS認定醤油工場であるのも安心だ。
※掲載情報は 2017/04/14 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードビジネスデザイナー
嶋啓祐
全国の農村漁村をくまなく巡り、そこで使うホンモノの素材を探すことをライフワークにしています。ホンモノはいつも隠れています。全国の肥沃な土地で、頑固で不器用な生産者が作る「オーガニックな作品」を見つけて、料理人が少し手を加える。それが「ホンモノの料理」になります。毎月地方に足を運び、民泊に泊まり、地元の方々とのコミュニケーションを作るのが楽しみです。自然豊かな日本全体が食の宝庫です。自然、風土、生産者、素材、そして流通と料理人とその先にいる顧客。食に関わるすべての方が幸せになるような「デザイン」を仕事にしています。1963年に北海道は砂川(日本一になった美味しいお米ゆめぴりかの産地)で生まれ、18歳上京。大好物はイクラ、クレソン、納豆、ハーブ、苦手なのは天津丼などあんかけ系、豚足、焼酎。趣味は全国の神社巡りとご朱印集め。2018年より自宅料理コミュニティ「ビストロ嶋旅館」を主宰。