ハンパー・バスケット
フォートナム・アンド・メイソン
英国では、春の訪れを感じる頃になるとグローサリーを扱うショップやデパートで店頭に並ぶものがあります。それがピクニック・ハンパーです。ショップごとに、またブランドごとに毎年工夫された内容になっていて、見ているだけでも楽しくなります。
冬は厚い雲に覆われることの多い英国ですが、季節が入れ替わると青空がのぞき、芽吹いた緑の中を爽やかな風が通り抜けていきます。そんな春を感じる季節には、外で食事を楽しむピクニックが休日の楽しみになります。
もともとピクニックの文化は英国が発祥といわれており、今のようなスタイルが確立したのは、ロンドンで働いていた労働者の外で食事を取るスタイルが、ピクニックとして定着したと言われています。
この英国風の伝統的なピクニックを楽しむために欠かせないのが、ピクニックの必需品をつめたピクニック・ハンパーです。伝統的なピクニック・ハンパーは籐で編まれたバスケットに、プレートやシルバー、ワインやグラス、サンドイッチやスイーツなどを詰めて運びますが、その習慣を受け継ぎ、バスケットに紅茶やカップ、お菓子やジャムといった工夫を凝らした商品をつめたものが売り出されるようになりました。
そんなバラエティ豊富なピクニック・ハンパーの中でも、「これは!」というものに、出会いました。英国王室御用達の総合高級食品ブランドであるフォートナム・アンド・メイソンのものです。
伝統的な籐の素材で編まれたバスケットにはF&Mの刻印。日本では、ギフトとして、こちらのバスケットに紅茶やジャム、スイーツを詰め、贈られる方も多いそうです。英国らしいとても素敵なハンパー・バスケットが完成します。
このハンパー・バスケットを携えピクニックに赴けば、優雅なティータイムを屋外でも満喫していただけそうです。伝統あるブランドならではの、こだわりの上質なアイテム。ピクニックという非日常の空間を大人も楽しめる素敵な空間として、演出するのにぴったりのアイテムです。
私だったら、そんなフォートナム&メイソンのピクニック・ハンパーを携え、英国伝統のハンティングや乗馬などのウェアを扱うコーディングス(https://www.cordings.co.uk/)のラグを持って、イギリス後期のチューダー様式の洋館である旧前田公爵邸のある東京・駒場公園に行き、英国式のピクニックを楽しみたいと思います。
皆さんも是非、フォートナム・アンド・メイソンのハンパー・バスケットとともに、うららかな春の陽射しの中、英国式ピクニックを楽しんでみてはいかがですか?
【店舗情報】
フォートナム・アンド・メイソン・コンセプト・ショップ
住所:東京都世田谷区玉川3-17−1 玉川髙島屋S・C 本館2F
電話:03-3708-5120
フォートナム・アンド・メイソン
※掲載情報は 2017/04/11 時点のものとなります。
ファッション評論家
黒部和夫
最大手アパレルでメンズ商品開発室長、プレス責任者を歴任。
日本流行色協会、日本アパレル・ファッション産業協会、日本メンズファッション協会、繊維ファッション産学協議会、ファッション業界4団体の委員を歴任。
服飾に関する豊富な知識と幅広い交友関係を持ち、外見力向上、ファッション教育のスペシャリスト。
プルミエールヴィジョン 「明日のメンズファッションを語る世界の4人」に選出、パリにて世界のファッションジャーナリスト300人に講演。
NY在住の妹、パリ在住の従妹、各国の友人など国際ネットワークによる情報の速さにも定評がある。
欧米のファッション業界関係者から名付けられたニックネーム「カルロ」は国内外のファッション、PR、雑誌業界関係者に広く知られ、社名の由来となった。
(財)日本流行色協会メンズカラー選定委員。(財)ファッション産業人材育成機構 IFIビジネススクール特別講師。青山学院大学など各総合大学で講演多数。学校法人杉野学園ドレスメーカー学院特別講師卒業制作審査委員会委員長。
日経電子版「メンズファッション」にて連載中⇒http://style.nikkei.com/fashion/