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今日は3月10日、サトウの日!佐藤さんも砂糖もひとえにサトウと言えども種類も味もさまざまです。今日は全国の佐藤さんの説明は割愛しますが、砂糖についてちょっとだけご説明させていただきますね!
調味料にも胡椒、塩、味噌、醤油など様々な種類がありますが、三度の食事からスイーツまで幅広い用途で使える有用な調味料といえば、やはり砂糖。
ご存知、砂糖にはたくさん種類があるあります。採取する原料や精製の度合い、形状などから幾通りにも種類が分かれていて、なんとなく聞いたことのある砂糖の名称、思い浮かびますか?黒糖、きび砂糖、和三盆に、最近では希少糖などが有名ですね。
こちらの記事では、砂糖の合計10種類のバリエーションと、それぞれの風味や特徴を生かしたスイーツを紹介します。
1:黒い色は何の色?そのままでも美味しい黒糖
砂糖を白く精製するためには、最初にサトウキビから絞り汁を採る必要があります。この絞り汁を煮詰めたものが、黒糖です。黒糖は精製していない、糖蜜を含んだ砂糖であるため、ミネラル分が豊富なほか独特の風味があります。
パティスリ・アサコ・イワヤナギの看板商品の一つである「峠モンブラン」は、上部にマロンクリーム、中層に生クリームを使い、中心にはなんと黒糖入りのゆべしが入っています。黒糖と栗、生クリームのハーモニーを楽しみたいですね。
2:サトウキビじゃない?赤砂糖の風味の秘密
名古屋の老舗コーヒー店カフェ・タナカの女性パティシエ・田中千尋さんが展開している北フランスの伝統菓子が「ゴーフレット」です。フランドル風のワッフルです。材料に使われているヴェルジョワーズという赤砂糖は、サトウダイコンから採られます。原料糖から精製をすすめ、まだ蜜を含みミネラル分もある状態の砂糖で赤味があります。このため、グラニュー糖などの白いお砂糖に比べて、独特の色味や風味を与えるのですね。本格派の味わいです。
3:日本のノウハウの詰まった砂糖!和三盆(わさんぼん)
江戸時代から広められたサトウキビの栽培により、日本国内で始まったサトウキビの精製は、四国で技術が高められました。こうして生まれたのが和三盆糖です。このうち、徳島県で精製されているものを「阿波和三盆糖」と呼びます。わずかに残ったミネラル分のため薄く色づいているほか、砂糖の粒子を細かくする過程があることで舌触りが滑らかなのが特徴です。「和三玉」は、阿波和三盆糖をたっぷりとまぶした餡入りの一口羊羹です。
4:ダイエット中でも大丈夫!「健幸スイーツ」の希少糖
希少糖をご存知でしょうか?こちらの商品は、甘味には、種子島の黒糖と希少糖を使用している「夢のまた夢」の栗乃宝石箱。希少糖とは、香川大学で研究・開発された天然由来の希少な糖で、太らない糖として注目され「夢の糖」といわれているんです。今話題のトランス脂肪酸も一切使わないと、以前から強く宣言しています。もちろん保存料、膨張剤などの添加物も不使用とのこと。幸せな気分で究極の美味しさを感じられることが最大の魅力です。
5:白双糖(しろざらとう)って何?実はよく知るあの砂糖
白双糖(しろざらとう)は、グラニュー糖に近い精製糖です。まず、サトウキビから採った原料糖を溶かし不純物を取り除きます。残った透明な液を煮詰めると砂糖が結晶化していきます。残った液体と結晶とを別々にし、乾燥させたのが精製糖となりますが、結晶の大きなものが白双糖です。砂糖に興味のない方でも、一般的な名称の「ザラメ」なら馴染みが深いのではないでしょうか。黒船の「ザラッテラ」は、大粒のザラメが表面に散りばめられたカステラです。
6:雪のように降り積もって、甘みを届ける粉砂糖
粉砂糖は粉糖、パウダーシュガーなどとも呼ばれるお砂糖です。精製過程ではなく結晶の状態の違いが特徴です。粉砂糖は、精製過程を進めた白いお砂糖であるグラニュー糖の結晶をすりつぶして作ります。焼き菓子などのデコレーションに用いたり、一口目に甘みを加えたりするのに用いられることが多いです。また、粒子が細かいためクッキーなどに使うと口溶け良く仕上がります。鎌倉市にあるブーランジュリー・パティスリーカルヴァのバウムクーヘンは、粉砂糖の粉雪のような美しさの映える商品です。
7:サトウキビの風味とミネラル!きび糖は南国の味
きび糖は、黒糖から精製を進めた途中の段階で止め、ミネラル分を含んだ糖液を煮詰めて作ります。そのため、黒糖ほど癖は強くないもののサトウキビの風味が残っているほか、まろやかな味わいがあります。
たいき食品の「100%串間産のマンゴージャム」は、原材料にマンゴーのほかにはレモン果汁ときび糖だけしか使わないというシンプルさで、素材の味わいや風味をそのまま愉しめます。平成23年の「宮崎県優良県産品」として推奨もされた一品です。
8:三温糖はほんのり優しく色づくお砂糖!その色の理由は?
三温糖は、きび糖よりも精製の進んだ上白糖やグラニュー糖の結晶化した後の残りの糖液を煮詰め、カラメルを添加して作ります。そのため、きび糖ほどミネラル分はなくサトウキビの風味はないままにカラメルの茶色の色味を利用できます。「奇跡のりんごかりんとう」は、青森県の木村昭則氏が長い研究期間を経てたどり着いた無農薬・無肥料の栽培法により作られたリンゴを材料としています。三温糖の色の優しいかりんとうです。
9:一番サトウキビに近い砂糖の結晶!風味豊かな粗糖
サトウキビから絞った汁を煮詰め、まず不純物を除きます。不純物を取り除いた後、遠心分離機で糖蜜から分けた砂糖の結晶が粗糖(別名:原料糖)です。黒糖はこの遠心分離機での作業をせず煮詰めた物、上白糖やグラニュー糖といった色の白い砂糖はさらに精製を進めていった物です。
米粉のパンケーキミックスは、アレルギーのある子でもパンケーキが食べられるようにと作られた白米粉を使ったパンケーキの素です。甘みとして粗糖が入っていますので、サトウキビの風味を愉しめます。
10:素材を引き立てる控えめな甘さならグラニュー糖
グラニュー糖は、精製糖の一つです。ショ糖純度が高く淡泊な甘みを持っています。精製されているためサトウキビの風味は残っておらず、甘みだけを足してくれます。そのため、お菓子やコーヒー・紅茶などといった素材の風味を豊かに引き出したい飲食物に使います。
「抹茶菓子処ふう」の「大和茶テリーヌ」は、奈良県大和高原の抹茶を使ったお菓子です。大和茶の風味を生かすため、ホワイトチョコレートと卵、バター、牛乳、そしてグラニュー糖だけで作っています。
※掲載情報は 2017/03/10 時点のものとなります。
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