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ビール職人のたゆまぬ努力により誕生した名品
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この連載では、城山観光ホテルのテイクアウトグルメを紹介することが多い。大好きなホテルということもあるが、単なるシティホテルやデラックスホテルではない、アーバンリゾートのテイスト溢れるホテルならではの品々は魅力的ということだ。
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そんなさつまの迎賓館ともいえるホテルのテイクアウトグルメで、ホテル評論家にあるまじきすっかり失念していた逸品があった。オリジナルビール「城山エール」だ。平成16年4月にオープンしたホテル内にある「城山ブルワリー」で、地ビールを醸造している。厳選した麦とホップを原料に、香りと味わいの深さが特徴的なエール酵母を使用。
ラインナップは、ベルギーホワイト(桜島小みかん)、スタウトエール黒糖、ハーブエールレモングラス、ペールエール枇杷茶。桜島小みかんや、黒糖といった鹿児島の食材を取り入れたフレーバーが多く、全国に多くのファンを持つ地ビールだ。日本地ビール協会が毎年開くアジア大会や世界大会で、金賞など数多くの栄誉に輝き、世界的にも高い評価を受けている。
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城山エールの特徴は麦芽比率の高さ。通常市販されているビールは67パーセント以上、発泡酒は25パーセント%程度の麦芽比率だが、城山ブルワリーで製造されるビールはなんと95パーセント以上というから驚きだ。ビール職人のたゆまぬ努力には敬意を表したい。
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麦芽にはビタミンB群をはじめとして、豊富なミネラル類がバランス良く含まれている。更には、酵母も濾過されず入っているため、とても身体に良いビールともいえそうだ。城山ブルワリーでは独自にアレンジし、健康エールを醸造しているという。やさしい飲み心地とフレーバーは、一度試せば虜になることだろう。
※掲載情報は 2017/02/24 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ホテル評論家 旅行作家
瀧澤信秋
ホテル評論家、旅行作家。All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会会員。日本を代表するホテル評論家として、利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などへの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また、旅行作家としても旅のエッセイなど多数発表、ファンも多い。2014年は365日毎日異なるホテルへチェックインし続ける365日365ホテルを実践中。「365日365ホテル 上」(マガジンハウス)として上半期のホテル旅の記録をホテルガイドも兼ねて上梓した。著書に「ホテルに騙されるな!プロが教える絶対失敗しない選び方」(光文社新書)などがある。