蕎麦トリビア!「かけそば」と「もりそば」の違いって?

蕎麦トリビア!「かけそば」と「もりそば」の違いって?

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明日は大晦日。元旦のおせちも楽しみだけど、その前に年越しそばも楽しみ!という人もいらっしゃるのではないでしょうか。年越し蕎麦の由来は「蕎麦のように長く生きられるように」と長寿を願ったものであるともいわれています。日本の伝統食であるそばには、そのほかにも様々な面白話上がります。たとえば「かけそば」と「もりそば」の違い。江戸時代まで蕎麦はつゆにつける「もりそば」がスタンダードな食べ方でした。それが次第につゆにつけるのが面倒という人のために、あらかじめつゆをぶっかけた「かけそば」が登場しました。その後、もりそばを竹ざるに盛った「ざるそば」が登場しました。「もりそば」と「ざるそば」はザルに盛るか否かというだけで、蕎麦自体は同じものなのです。歴史を知ると蕎麦のおいしさもひとしおですね。ではここからはいろいろな蕎麦とそのトリビアをご紹介します。

1:蕎麦といえばやっぱり信州。「3たて」にこだわった安曇野そば

蕎麦トリビア!「かけそば」と「もりそば」の違いって?

蕎麦と言えば信州。信州・長野県は、昼夜の寒暖差が大きく、水はけのよい山地の畑がそばの栽培に適していることから、蕎麦の産地として有名になりました。JALのファーストクラスのカタログでも紹介されている「安曇野そば キバチ堂」は、国内産の蕎麦の実を、風味を損なわないように低回転の石臼でまるごと挽きぐるみにしたそば粉を使用しています。つなぎには北アルプスの雪解け水である「安曇野の湧水」を使用しるというのも信州そばのうれしいところ。挽きたて、打ちたて、茹でたての「3たて」にこだわったというキハチ堂。おいしく食べる秘訣はおうちに届いたらすぐに食べること。ぜひ3たてを実現してください。

2:二八、九割、十割そばの違いって?

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蕎麦はそば粉とつなぎの分配により、そば粉八割・つなぎ(小麦粉)二割で打つ二八蕎麦、そば粉九割・つなぎ(小麦粉)一割で打つ九割蕎麦、そば粉のみで打つ十割蕎麦に分けることができます。つなぎが入ることで打ちやすく細切りがしやすいことから、手打ちそばやさんでは二割蕎麦が多いようです。「雪村そば」は信州産の蕎麦で作った二割蕎麦。そば粉は「石臼」で時間をかけて挽いた国内産のそば粉だけを使用しています。特筆すべきはオリジナルのつゆ。「鹿児島県枕崎産本枯れと荒節のかつお節」、「北海道日高産昆布」、「長崎五島・鳥取境港産の煮干し」を使用したつゆは、しっかりとコクが感じられ、スモーキーな感じと程良い甘さで、蕎麦のうまさを引き立ててくれるそうです。

 

3:同じ11月に旬を迎える辛み大根と新そば

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福井県越前市の郷土料理である「越前おろしそば」。蕎麦と同時期に旬を迎える辛み大根のおろしを添えて、食べるのが特徴です。越前そばの発祥は、室町時代中期の文明3年(1471年)に、武将・朝倉孝景が災害時の飢饉や戦時などに備えた保存食としてそばの栽培を奨励したことに始まったといわれています。そば殻まで挽き込んでそば粉を作る越前そばは黒っぽく、そばの香り高さが際立って風味豊かとのこと。削り節を加えただけのシンプルなつゆで大根の辛みを存分に味わいながらいただきましょう。

4:蕎麦ファンの聖地。140年以上続く蕎麦の村、唐沢そば集落

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来年開村143年を迎える長野県東筑摩郡山形村。別名「唐沢そば集落」とも呼ばれる村には約500メートルの集落に9件のそば屋が軒を連ねています。元来米の生育に向かないともいわれた冷涼で山がちな土壌は、蕎麦の生育に向いていたことから昔から蕎麦収穫がさかんでした。山形村でとれる蕎麦は信州の中でも特においしいと言われ、明治23年最初のそば屋が誕生して以来、現在でも多くの蕎麦ファンの聖地として知られています。「石碾きそば水舎」は唐沢蕎麦を全国に通販している貴重なそば屋。現地で味わうにはいたらないものの、その香りと味わいは十分に味わえるので、足を運べないという方にはおすすめです。

5:知ってた?実は北海道は蕎麦の名産地なのです!

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意外かもしれませんが、北海道は蕎麦の日本でも有数の産地なのです。東西を山に囲まれた盆地の幌加内は、昼暑く夜寒いという、盆地性気候。特にそばの育つ8月から9月にかけては寒暖の差が一段と大きく、朝靄が多くなります。寒暖の気候で栽培されたそばは、でんぷんの質が良く、風味・食感が良いといわれています。そんな幌加内そばを美味しく食べられるのが同じく幌加内で作られる「厳寒そばつゆ」。しょうゆベース、塩ベースの二つの味は、どちらもそばのおいしさを引き立たせることを第一につくられたもの。天然素材だけを使用し、無駄なものは一切省いたつゆはしっかりしていながらも上品な味が特徴です。

6:金沢市民のソウルフード。心にしみる、お多福の出汁。

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金沢で100年以上の歴史を持つ老舗うどん・そば屋さん「お多福」。総本店(金沢市野町)が明治43年に創業後、のれん分けをして、最盛期には69店舗、現在でも27店舗が営業している金沢市民なら知らない人はいないというまさにソウルフード的なお店です。お多福の秘訣は、なんといっても毎朝とっているお出汁。醤油の日本五大産地のひとつでもある金沢の大野醤油、国産のこんぶ、かつお、さば、いわしをブレンドした甘いお出汁は、冷え切った体を芯から温めてくれます。おうどん、おそばに合うようにつくられた専門店のお出汁で、今年はおいしい年越しそばを作ってみてはいかがでしょう?

7:ニシン?天婦羅?地域別で違う年越しそばの「具」

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お家の年越しそばにはどんな具が乗っていますか?関東では「天婦羅」、関西では「ニシン」、九州四国では「かまぼこ」など、地域により差があるということはご存知ですか?今回はニシン派におすすめのおそばをご紹介。昔から食通たちが集まるグルメな町、浅草。メインストリートから少し離れた、観音通りにある「弁天」は、有名人や食通が集まる人気の蕎麦屋さんです。「はまぐりそば」、「ひやしぶたそば」など一風変わったおすすめメニューが多い中、一番人気はベーシックな「にんしんそば」。江戸前のストレートなカツオ出汁とたっぷりの長ネギが、脂ののったにしん煮の旨みを引き立たせます。ニシンはお持ち帰りもできるので、自宅で楽しんでみてください。

※掲載情報は 2016/12/30 時点のものとなります。

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