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スペキュロスが香る大人のためのプリン
秋田県の高原比内地鶏とその卵を専門に美味しくて安心、ハイセンスな商品を展開するTABLE-HILLS KITCHEN。どの商品もパッケージが美しく、ひとひねり効いているレシピがすてきで、いつも感心します。商品開発を担当されるのはニューヨークで12年働き、東京で店をオープンされた後2010年秋田に移住された山本幸夫シェフです。
中でも私が一番気に入っているのは「カステラバニラプリン」。特にプリンが大好きというわけではなかったのですが、初めていただいた時、その美味しさに驚きました。まずプリンにスプーンを入れたときのもっちりとした抵抗感。口に運べば最初から卵の風味が豊かで、まるでオムレツをデザートでいただいているような食べごたえです。
山本シェフにお話を伺いました。人気のプリンといえば、「なめらか」「やわらか」「とろとろ」が主流だったので、違う食感を探していたところ、おいしい卵をテーマにするなら、卵をたっぷり使ったカステラ生地とプリンを合わせて焼くことで、ケーキを食べるような食べごたえのあるプリンができるのでは？と思いついたのだそうです。
TABLE-HILLSの商品ラインナップにはカステラはありません。わざわざこのプリンのために比内地鶏の卵を贅沢に使ったカステラ生地を焼いているのです！プリンとカステラ、ダブルで卵を使うことにより、卵の風味を存分に楽しむことができるわけです。
フレイバーはプレーン、スペキュロス風味、小豆入りの3種類。この取り合わせもユニークです。卵の味を心底味わうなら、まずは甘みも控えめなプレーンから食べてみて下さい。
カステラに国産ゆで小豆を加えた和風味の「あずき入り」もかなりおいしいのですが、このホリデーシーズンに私がお勧めしたいのは、ベルギーのジンジャー・スパイスクッキー「スペキュロス」風味です。最初の一口からシナモンを始めとするキャトル・エピスがふんわり香り、シャンパンや白ワインにも合う、大人のためのプリンと言えるでしょう。シンプルな白い陶器の容器入り、おしゃれなホームパーティーへの手土産にも最適です。スペキュロスの香りが冬のホリデー気分をさらに盛り上げてくれるでしょう。
※掲載情報は 2016/12/18 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードプランナー＆フランス語通訳
勅使河原加奈子
東京都生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒。ワイン専門商社勤務後、フランス人シェフ招聘ビジネスに７年半関わり、2000年フードデザイン＆イベントプランニングCREMA設立。フランス人シェフの招聘を続ける傍ら、ハチミツ専門店のMD企画、ホテル・レストランのオープン・リニューアルのアドバイス、洋菓子専門誌編集、フランスわさび栽培コーディネート、百貨店内フードショップMD企画、仏レストランブランドの商品開発のアドバイス、洋包丁輸出コーディネートなどを経て、食イベントの企画制作、レストランのHP制作、食の撮影コーディネート、イベントのPRコーディネートなど食全般の仕事に携わる。同時に料理・ワイン・製菓・製パンに特化したフランス語専門通訳者および翻訳家（翻訳本「ジョエル・ロブションのすべて」）としても活動。2011年秋以降、地方創生、地方食材のリサーチとフランス人シェフへの紹介、国内外での燗酒の普及にも携わる。
