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酒呑みは甘い物を食べないなんてセオリーはもう古い!「スイーツとワインのマリアージュ」という言葉も定着しつつある今日この頃。今回はスイーツもワインも大好き!な私の一番のお気に入りをご紹介します。
埼玉県熊谷市の老舗和菓子屋「梅林堂」に、一口で虜にされた至福のチーズ饅頭があります。ちょっと不思議な「明治8年」という名前は、日本で初めてチーズが誕生した年にちなんでつけられたとか。饅頭でも、チーズケーキでもなく、チーズ誕生の年を命名。その拘りは一口食べたら納得させられます。
コロンと可愛らしい見た目に反し、なめらかでねっとり重めのテクスチャーと、予想を大幅に裏切るリッチで濃厚なインパクト。チーズをアレンジした洋風和菓子とは明らかに一線を画する、クリームチーズの濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。
とは言え、チーズが主張しすぎることは決してありません。濃厚さを爽やかに引き締めるドライフルーツと、優しいミルク風味の生地が三位一体となり、得も言われぬ絶妙なハーモニーにうっとり。
この素晴らしい余韻を存分に堪能するなら、チーズと相性抜群のワインの出番です!“明治8年”は冷蔵庫でよく冷やして、できればちょっとコクのある白ワインといっしょに召し上がれ。ワインの風味と“明治8年”の酸味とコクが、しっとり綺麗に溶けていきます。一日頑張った自分へのご褒美に、おやすみ前の優雅な大人時間をお楽しみください。
※掲載情報は 2016/11/10 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スペイン料理研究家
加瀬まなみ
埼玉県熊谷市出身、料理研究家。得意分野はスペイン料理の簡単手軽なアレンジレシピと、ワインにあわせたマリアージュ提案。
TV・イベント出演、撮影監修、レシピ開発、商品コンサルの他、オールアバウト『スペイングルメ』ガイド、家ワインコラム『すっぴんワイン』など執筆活動も行う。
著書『フライパンひとつで作る絶品パエリア』、『5分でできた!』シリーズ全7冊、『2ステップレシピ』ほか。