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1543年のある日、ポルトガル人が乗った中国船が難破し、種子島に流れ着きました。これが有名な鉄砲伝来です。この日がきっかけに、戦の方法も大きく変わったと言われています。ポルトガルとの交流を通して、ポルトガルの食も日本の食文化に多大な影響を与えました。皆さんもご存知「カステラ」をはじめ「天麩羅」も、もともとはポルトガルの食べ物だったという説もあります。今私たちが何気なく食べている、定番のお菓子もポルトガルのものが多く存在するのです。今回は、その中から是非皆さんに味わってもらいたい、ポルトガル伝来菓子を3つご紹介します!
1:大栗と柚子の風味がたまらない「御栗タルト」
私たちの身近にはさまざまな「タルト」が存在しますが、日本に最初にタルトを紹介したのは、種子島にたどりついたポルトガル人だと言われています。愛媛には、当時の原型のタルトが名物菓子として存在します。大きな栗入りタイプの「御栗タルト」は、食べやすいように11切れ分にカットされていて、どこを食べてもまるまるとした大粒の栗が入っています。その栗の美味しさもさることながら、餡には伊予特産の柚子の香りも活き、それをくるりと巻き上げたスポンジもしっとりなめらかです。
2:子どもが大好きなボーロもポルトガルから!
「ボーロ」といえば、日本では知らない人がいないと言っても過言ではないほど定番菓子ですが、こちらもポルトガルからやってきました。ポルトガルで「ボーロ」というと焼き菓子全般の事を指しますが、日本でボーロといえばあの小さなお菓子を連想しますよね。
その昔、ポルトガル船員の保存食として日本に伝わったといわれるマルボーロ。現在のものよりもやや小さく、そして固いクッキーのようなものであったといいます。より味わい深く食べやすいものにしようと改良を重ねた末に出来上がったのが、北島の「丸芳露」です。その特徴は、何より厳選された材料を用いて手作りに徹するということ。小麦粉、砂糖、鶏卵の三つの材料を、季節ごとに微妙に変化する状態を読み取って、職人がその配合を加減しながら作っています。
3:形を変えずそのまま作り続けられる「鶏卵素麺」
あまり聞き覚えがない人もいらっしゃるかもしれませんが、九州に卵黄と砂糖のみで出来ているまるで麺を束ねたようなお菓子「鶏卵素麺」が存在します。一口サイズにカットして昆布で巻いています。斬新なアイデアに驚かされますが、こちらも南蛮貿易などが盛んな時代にポルトガルから伝わり、松屋利右衛門初代の利右衛門が日本で初めて作り、現代も変わらぬ製法で作り続けられています。そしていつしか日本三大銘菓に数えられるほどのものなり、今でもずっと語り継がれているお菓子です。
※掲載情報は 2016/10/25 時点のものとなります。
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