シンプルで奥深く、職人の技術を見ることができるスイーツ「プリン」。やわらかいものから固いものまで種類や味も豊富ですが、それゆえに職人の個性を感じることができるモノでもあります。今回は、やわらかいものから固いものまで全国で食べられるプリンを紹介します。北海道から福岡まで、現地でしか味わえないものからお取り寄せができるものまで、シンプルだけど奥が深いプリンだけを選んでみました。

福岡の糸島半島にある塩を作る工房【工房とったん】。こちらで作っているのが、工房で作られる花塩をカラメルと一緒に入れて食べる「花塩プリン」です。味もキャラメルプリンやごま塩プリンなどもあり、好みによって選べるようになっています。とろっとろのカスタードプリンをそのまま食べてもよし、付属している、カラメルや花塩でそれぞれ食べてもよしの、一度で三度も楽しめるのも魅力。現地のすばらしい景色と一緒に食べたいプリンです。

こちらのプリンは、温泉地としても注目されている大分県の別府温泉にある旅館【岡本屋】で作られている「地獄蒸しプリン」です。地熱を利用して作られるプリンは、職人さんがひとつずつ手作りで作っています。苦味の効いたカラメルソースと、甘みを抑えたちょっと硬めのプリンは、濃厚でなつかしくなる味わいなのだそうです。別府温泉を訪問した際にはぜひ味わいたいプリンです。

こちらのプリンで、子供のころからの夢がかなう方も多いかもしれません。島根県雲南市にある【簸上堂】で作られている「バケツプリン」です。雲南市で採れた卵16個と日本で初めて低温殺菌牛乳を生産した木次乳業のパスチャライズ牛乳を合わせて、バケツで作られています。ほんのりとした甘さにカラメルの苦味が楽しめて、手作りで一個一個、作られています。子供に大人にも喜ばれるプリンではないでしょうか。

『世界一美味しい「プリン」で笑顔の輪を広げたい！』との思いからプリンを作っている神戸のプリン専門店【ルーチェファーム】。全国各地のプリンを食べつくされたオーナーが作る「太陽のプリン」は、兵庫県氷上産の低温殺菌牛乳や兵庫県認定食品のコクのある厳選赤卵などを使い、濃厚なのに優しい甘さが楽しめます。ほろ苦いカラメルも別でついているので、味のアクセントも好みで楽しめるプリンです。

こちらのプリン、大変貴重な野菜が使われています。岐阜県高山市の農家でもわずかにしか栽培されていない、ヘチマのように長細い見た目の“宿儺かぼちゃ”。栗のような甘味とホクホクした食感が特徴を生かしたのが、フレンチ・レストラン【LE MIDI】で作られている「宿儺かぼちゃの三ツ星プリン」です。毎日数量限定で作られるプリンは、ヘルシーさと上品な口溶け、なめらかさを感じることができます。プリンを作るときに使用したかぼちゃの収穫年が容器の便に貼られていますので、その年毎に味の違いも楽しめるプリンです。

袋などを見てしまうと、あの山梨ではお馴染みの銘菓に間違えてしまうかもしれません。こちらは、ふるさとの味をコンセプトに作られた「信玄餅」から派生した「桔梗信玄生プリン」です。濃厚な生クリームがたっぷり使われており、黄な粉の香りもしっかりと強調されています。一口食べると舌の上でとろりとすべる食感が味わえます。このままでもおいしいですが、用意されている特製黒蜜をかけるとまた違った味わいが楽しめます。一度で二度もたのしめるプリンです。

プリンも種類が大変多くありますが、少し固いプリンが好きな方にオススメしたいプリンを紹介します。代々木公園の近くにあるプリン専門店【ポポカテプリン】では、好みに合わせた「POPOかた」や「POPOやわ」などがあり、甘すぎずコクがあるプリンを楽しむことができます。ガラスのプリン容器にかわいい顔が描かれているので、ちょっとした手土産に使いやすいのも魅力。昔ながら固めのプリンが好きな方には、ぜひ一度たべていただきたいプリンです。

いろいろなプリンがありますが、埼玉県にある【vuke】の「ブーケプディング」は、素材の栄養価を損なわないようにするため、蒸して作られています。甘みが強く艶があり栄養分を豊富に含んでいる味の濃い卵“那須御養卵”やマダガスカル産“天然ブルボンバニラ”とタヒチ産“天然高級バニラ”の2種類のバニラを独自にブレンドして使われているなど、素材にもこだわっているため、保存料などの合成添加物は一切使っていないにもかかわらず、4日間も美味しく食べられるのだそうです。埼玉県に何店舗かあるので、ぜひ埼玉に行った際には味わってみてはいかがでしょうか。

こちらのプリン、見た目が小さいので選ぶ際には少し躊躇してしまうかもしれません。ですが、一口食べたらきっとその濃厚さにびっくりするでしょう。だし巻き一筋の【玉子屋やまたか】で作られる「天国のぶた」は、玉子の黄身だけで作られたプリンで、一口食べれば黄身の濃厚さに驚いてしまうそうです。まるでコーヒーでいう所のエスプレッソのようだとか。名前のインパクトもそうですが、一度は味わってみたい濃厚さがたまらないプリンです。

こちらのプリン、地元の方以外は食べたいときに食べられないプリンの一つではないでしょうか。北海道富良野にある“エゾアムプリン製作所”で作られる「エゾアムプリン」です。一日にたった18個しか販売されておらず、予約しても届くのに1ヶ月以上もかかる事もあるほど。大きな陶器に入ったプリンは、素材のおいしさを存分に感じることができる、食べるまでに時間がかかってしまう貴重なプリンです。