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ヨーロッパの冬の香りを楽しむ トリュフ&トリュフ塩
昨年秋に入った頃、ロンドンに長年住む友人が百貨店の食料品売場で「これから迎える秋と冬の楽しみ!」とトリュフを購入している姿に驚かされました。日本ではトリュフ塩やトリュフオイルを見かけることはあっても、なかなかトリュフ自体を見る機会は少ないかと思います。「ちょっと贅沢にトリュフを買って、家で楽しむ!」ということもヨーロッパ生活ならではの楽しみのひとつです。
上の写真は、友人お勧めのトリュフ料理・白トリュフのたまご雑炊です。
ロンドンブリッジ駅前にあるBorough Market(バラ・マーケット/営業日:水曜日〜土曜日)はイギリスを中心にヨーロッパ各地の厳選された食材が揃うマーケットとして知られています。もちろんトリュフも販売されていて、その周囲は、先ずは香りを試したいという多くの人が集まり賑わっています。フレッシュの白・黒のトリュフ、またトリュフ塩にトリュフオイルは気軽に味見することができ、気に入った商品を購入することができます。
寒さが一段と増す1月はイタリア産で有名な「白トリュフ」が終わりを迎え、その入れ替わりにフランス産で有名な「黒トリュフ」の香りが増し、旬を迎える頃となるそうです。
黒トリュフの料理例は、シンプルにパン(右下写真・卵たっぷりのブリオッシュ)の上に好みの食材と削ったと黒トリュフをのせたもの(チーズをかけてトーストしても美味です)、逆に少し手間をかけて黒トリュフ料理として有名な<スープのパイ包み>にトリュフを削り入れ、焼き上がったパイ生地を開ける瞬間に溢れ出るその香りを存分に味わう等と様々です。
また、気軽に楽しむことができる「トリュフ塩」もお勧めです。
料理例としては、卵を使った目玉焼き・オムレツ・ポーチドエッグ・玉子サンド、ポテトを使ったポテトサラダ・ポテトのロースト(オーブン焼き)など、シンプルな料理にパラッとかけてその香りを味わう方法、スープやリゾット、パスタなどに入れて風味を加え、味にグンと奥行きをつける方法もあります。
日本では1月は行事食として、お餅を入れたお粥を食べる1/7の「七草がゆ」と1/15の「小豆がゆ」の風習があります。一年の無病息災を願いながら、年末年始のごちそうで疲れた胃を休めるためにお粥を食べるという意味合いも含まれています。
そんな風習にちなんで、今回はカラダにおいしく気軽にトリュフを楽しむことができる「トリュフ塩の鶏たまご雑炊」のレシピをご紹介します。(トリュフ塩は、日本の一部の百貨店や食材店、またオンラインショップなどでも購入できます。)日本の食卓で、ヨーロッパのちょっと贅沢な冬の香りを楽しむ参考に役立て頂ければ幸いです。雑炊の湯気とともに上がるトリュフの香りもどうぞお楽しみ下さい。
トリュフ塩の鶏たまご雑炊
<材料・2人分>
ごはん・・・大盛り茶碗1杯/約150g
鶏ささみ(1cm程に切る)・・・100g
<A>
水・・・カップ1 1/2
昆布茶・・・小さじ1/3
*日本では一番だしを使ってください。ロンドンは硬水のため、鰹・昆布だしを引くことが少々難しいので、水に昆布茶を加えています。
<B>
白胡椒・・・ひとつまみ
しょうゆ(あれば薄口)・・・小さじ1
トリュフ塩(今回は黒トリュフ)・・・小さじ1/4弱
卵(よく溶いておく)・・・1個
<作り方>
1.鍋に<A>とごはんを入れて火にかける。沸騰したらアクを除き、鶏肉を加える。
2.再沸騰したら中火にして1分程煮る。
3.<B>を加える。右手にお玉を持ち、鍋の中を円を描くように混ぜながら、溶き卵を少量ずつ流し入れてひと煮立ちしたらできあがり。
4.器に盛り、アクセントのトリュフ塩(材料外)をかけて、あれば器に蓋をする。
5.食卓で蓋を開けて、トリュフの香りと共に召し上がれ。
※掲載情報は 2016/01/14 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理講師
小林ひろこ
著書:パパッと簡単!タイ料理/PHP研究所刊
料理・監修:ITADAKIMASU/タイ HWM刊
江戸時代から続く家に生まれ栄養士である母が作る、昔ながらの日本の家庭料理に幼少より慣れ親しむ。
夫の転勤に伴いロンドン、バンコクに在住。
日本では、雑誌の料理連載や学校・企業・大使館・レストラン等での講座やイベントで「基礎を大切にしながらの実践的な料理・マナー講座」を開催する。
・ ル・コルドン・ブルー ロンドン校、バンコク校卒業 ディプロム取得
・ タイ文部省認定 料理学校 卒業
・ タイ料理の第一人者 シーサモン・コンパン博士に料理・食文化を学ぶ