記事詳細
紹介している商品
種まで柔らか、食材本来の味をぎゅっと凝縮
以前、食品展示会で初めて食べてびっくりした食品が、若桃の甘露煮でした。青梅?かと思っていただいたら、なんとも柔らかく桃の風味を感じました。種も柔らかく贅沢なデザートとして驚いたのを覚えています。
今回紹介するのは、河村屋の若桃の甘露煮。以前私が食品展示会で出会ったものとまったく同じでした。とにかく柔らかい。そして上品な味わい。桃本来の香りがしっかりと残りなんとも贅沢です。種までトロリと柔らかくすべて食べられます。この桃の香りを口いっぱいに広げることのできる若桃。デザートとしてだけでなく、和食、洋食問わずに幅広く活躍するのではないでしょうか。
既にいろいろなメーカーさんから製造されていますが、この河村屋さんは江戸文化文政期に地酒「養老の瀧」の取り扱いを行い、その酒粕を利用して粕漬を創り出した「創作漬物 河村屋」の始まりだそうです。現在は河村屋九代目。老舗の漬物屋さんです。お店の方にお話しし購入させていただいたら、やはりまだまだ高価なものとのこと。「1粒1粒が貴重ですね」とおっしゃっていました。
日本では漬物は親しまれています。野菜本来の旨味を引き出した真の味わい。そこに野菜の風味が生かされています。その自然で美味しい漬物をずっと作り続けている河村屋さんだからこそ、新しい食材でも本来もっている旨みを引き出し、美味しく保存されていくのだとつくづく思いました。
この甘露煮は甘さ控えめです。桃につけたシロップも美味しく食べることも出来ますので、炭酸割りで味わったりゼリーにしたりと、いろいろと楽しんでみてください。
※掲載情報は 2015/11/14 時点のものとなります。
- 12
キュレーター情報
料理研究家/オリーブオイルソムリエ
尾田衣子
ル・コルドンブルー東京校卒業。料理ディプロムを取得。 その後、イタリア・フィレツェに渡り、家庭料理を学ぶ。 現在、フランス・イタリア家庭料理ベースの簡単にできるおもてなし料理、オリーブオイル中心の食事ヘルスケア料理、食育を取り入れた親子教室を中心に杉並区(西荻窪)にて料理教室「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」を主宰。
また、外部講師を始めTV出演、雑誌・企業へのレシピ提供なども行う。著書に『あまったパンで魔法のレシピ』世界文化社。『うち飲み女子の友』ぶんか社。『家族がよろこぶ「スマイル弁当」』土屋出版 等
薬味食堂(朝日新聞出版)ねぎ、大葉、生姜……そして今、人気のパクチーなど、おなじみの薬味を使った組み合わせが絶妙な料理を豊富に紹介。「ただのせる」だけではない薬味ざんまいの絶品レシピが満載。
http://books.rakuten.co.jp/rb/14282970/