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霧に包まれた茶畑でできあがる魔法の茶
ひんやりとした風に包まれる季節。この時期の私流のお茶の楽しみ方は焼き芋や柿やぶどう……、そういった旬のものと様々なお茶を合わせて楽しむというもの。セレクトするお茶は日替わりで、深蒸し煎茶やほうじ茶、玄米茶など、種類別でお茶を楽しむのも面白いのですが、最近ではもっぱら産地別にお茶を楽しんでいます。今日は静岡茶、今日は宇治茶、今日は鹿児島茶……といった具合に。これがとても楽しいのです。キッチンから一瞬だけその産地へトリップできるような感覚になります。なかなか自宅で複数の産地のお茶を購入し、常にセレクトできるような状態にしている方は少ないかもしれないのですが、ホームパーティーやこれから年末にかけて友人やご家族と集う時にこのような形でお出しするお茶もいいかもしれませんね。
そんな中から今回は京都・和束町のお茶をご紹介します。京都のお茶は古くから高級なお茶として知られていますが、個人的に「これ!」という好みの宇治茶がなかなか見つからずにいました。しかし、この今西製茶のお茶と出会い宇治茶のイメージががらりと変わりました。甘くておだやか、だけどちゃんと厚みと深さもある。ホームページによると、通常お茶屋さんで販売されている茶葉のほとんどはブレンドや茶葉の大きさをそろえるためにカットしたり、火入れしたりしているのですが、今西製茶さんではそのような加工をせず、自園で収穫して、産地直送しているそうです。ちなみに、私はこのお茶を人間関係のギシギシに疲れた時、優しく包まれたくて、飲むことが多いようです(笑)。宇治茶が大好きという方はもちろんですが、今まで京都のお茶でお好みのお茶に出会えていなかったという方、是非一度お試しくださいね。
※掲載情報は 2015/10/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
日本茶アーティスト・煎茶道東阿部流師範
茂木雅世
急須で淹れるお茶とその「まわり」を、ちょっとおもしろくする人。煎茶の出番すらなかった場所にも積極的に急須とともに参上し、全国様々な場所でJAPANESE TEA PARTYを開催。多くのクリエイターとコラボをしながら普段急須を使ってお茶を淹れない若い人にも「やっぱり急須のお茶っていいね」と思ってもらえるきっかけとなるような風景や場所、物を多く生み出しています。