
記事詳細
毎年秋のこの時期に行われる根津神社例大祭。六代将軍徳川家宣が正徳年間(18世紀)に家宣が幕制によって根津神社の祭礼を定めたことからと言われています。地元の人間にとっては、このお祭りが始まると仕事もそっちのけで祭りの準備にかかるほどの熱の入れよう。この祭りには地元を離れた人たちも帰ってくるといった、都心にありながら地方のお祭りの様相です。江戸情緒ある神輿や7000坪の広い境内に露店を冷やかしながら、文豪が愛した文京の街の老舗店でちょっと気の利いた手土産を買って帰るのも秋の散歩の楽しみです。
1:千駄木のせんべいといえば菊見せんべい

創業明治八年 菊見せんべい総本店といえば団子坂のランドマーク的な存在。根津神社から不忍通りにてで、地下鉄千駄木三丁目の駅に向かって神輿を見ながら10分ちょっと歩くと、不忍通りと団子坂の交差点に着きます。そこを右に曲がってすぐのところにあります。ガラスケースのなかのせんべいは、それぞれ一枚から買うことができるので、好みの枚数を伝えれば手際よく袋に詰めてくれます。
2:「落花生」のおいしさを再発見できる石井いり豆店のピーナッツ

根津神社から日本医科大がわの坂道、または根津神社の表参道から東大の弥生キャンパスを脇の坂を登り本郷通りに出るこの季節だと、少し汗ばみます。風が少し涼しくなったこの季節には、ちょうど良い運動かもしれません。言問通りにぶつかった本郷弥生の交差点を春日方面に下ると、春日通りの手前にあるのが、石井いり豆店。昔ながらの「振り網」という道具を使い、落花生で20~30分、大豆なら1時間ほどをかけて煎り上げます。バターピーナッツ、しょうゆ味のおのろけ豆、しそ風味の紅梅豆、砂糖をまぶした落花糖など、種類も豊富なので、見ているだけも楽しいですよね。
3:香ばしく軽やかな絶品せんべい本郷三原堂の「塩せんべい」

石井いり豆店から本郷三丁目の本郷三原堂までは、菊坂通りのゆるいのぼり坂を登って約10分程度。途中登録無形文化財の鳳明館にちょっと寄り道して下町の風情を楽しみならが散策できます。本郷三原堂は本郷三丁目交差点に面したお店なので、すぐに見つかります。無添加・無着色で、ミネラルを残した伯方の自然塩とドイツ産の2億3000年前のホワイトクリスタル塩を使用しているここの塩せんべいは、体にも優しいのでいくら食べても罪悪感なく食べられます。
4:散歩で疲れたら400年の歴史の壺最中

本郷三原堂から春日通りを湯島方面に約4分ほど行くと、壺屋總本店があります。その途中にはチャーチゴシック様式特有の歴史ある本郷中央教会の歴史ある建物があります。壺屋という屋号は、菓子作りに使う砂糖のいれものに壺に由来するそうで、江戸寛永年間(1624~1644年)の創業、18代続くまさに老舗の和菓子店です。田山花袋、永井荷風などの著作に登場する甘党に愛され続けているお店です。
【番外編】静岡藤枝の自然農法で育てられたほうじ茶

これだけ廻るとだいぶ疲れますね。散歩先で買ったお土産をもって家に帰って、ゆっくり美味しいお茶を飲みながらほっとしだいところですね。残念ながら根津神社や文豪と関係はないのですが、徳川家ゆかりの地の静岡の美味しいお茶があるのでご紹介します。静岡県藤枝市で昔ながらの自然農法で、化学肥料、土壌への除草剤を一切使用せず作られた山田農園のほうじ茶です。苦味や雑味もなく透明感があり、秋の散歩を締めくくるにおすすめです。創作料理の第一人者の山田チカラさんのレストランでは香りを感じるためにワイングラスでこのお茶を出しているそうです。
※掲載情報は 2015/09/18 時点のものとなります。
- 4

キュレーター情報
ippin編集部のお取り寄せ
"あの人の「美味しい」に出会う"ippinの編集部おすすめのおとりよせ情報を配信中。
全国の厳選されたグルメ・食品、レストランメニューをお取り寄せできるショッピングサイト「ぐるすぐり」のおすすめから、心惹かれるグルメをピックアップしご紹介しています。