料理を上手に見せられる魔法の食材「まつのはこんぶ」

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大阪の料亭「錦戸」の逸品

今年の暑さは耐えがたく、残暑も厳しい。それなのに、鎌倉の山を散策していると、もう落ち葉がいっぱい。木々は色付き始め、しっかり冬仕度している。

 

美味しいものに目がない私も、さすが、この暑さに食欲がない。かといって、今の時期、ソーメンやお茶漬けのようなあっさりとしたものばかり食べていると、秋が深まるころ、肌荒れや、髪のツヤがなくなる。今の時期から私も冬仕度しなくては。

料理を上手に見せられる魔法の食材「まつのはこんぶ」

ご飯のお伴として欠かせない「錦戸のまつのはこんぶ」、今は「花錦戸のまつのはこんぶ」と名前を変えている。この名の由来は昆布を松の葉のように細く切ってあるからか?今は、「錦戸」という料亭が大阪にあったこと知っている方も少なくなった。料亭は取り壊しになったが、場所を移して花錦戸として営業しているという。すっぽんで有名な店だったが、「おこぶ」はすっぽんの出汁で味付けされていて、山椒がきいて美味である。

 

高価ではあるが、我が家になくてはならない逸品となって30年以上の月日がたつ。我が家では、「まつのはこんぶ」ではなく、「錦戸」と呼んでいる。ほかの昆布とは一味違うから、愛情を込めて特別に呼びたい。もちろんお茶漬けや白いご飯にそれだけで美味しいが、それを調味料代わりに使うことも多い。少量使うだけで、そのコクが料理の味を一流にしてくれる。

料理を上手に見せられる魔法の食材「まつのはこんぶ」

実はこの時期にこそ、「錦戸」が活躍する。夏場は、気温が体温に近づいてくるほど、体に熱がこもる。体の熱を取るキュウリが我が家では毎日食卓に上る。夏の初めは、酢のものが美味しく感じるけれど夏も終わりに近づくと、なんとなく水っぽく感じるようになる。そんな時、いよいよ錦戸の出番だ。キュウリを千切りに、ミョウガやシソの千切りを添えて、錦戸で和えるだけ。おこぶの味だけで充分、他は何もいらない。少し動物性の出汁が加わるだけで、晩夏の味になる。

 

料理を上手に見せられる魔法の食材「まつのはこんぶ」

そして、9月になると美容に欠かせない栄養素が詰まっているホタテガイが美味しくなる。貝柱を薄く切って、「まつのはこんぶ」で和えて、そこにワサビを乗せれば立派な料亭の一品ができる。旅先の山中温泉のとある料亭旅館でも錦戸が白身魚の刺身と出てきた。たいやすずきなど、白身の刺身と和えて、昆布締めふうにしても美味しい。

 

アイディア次第で手間をかけずに料理上手に見せられる。「まつのはこんぶ」我が家の大切な逸品である。

花錦戸 まつのはこんぶ

花錦戸

※掲載情報は 2015/08/30 時点のものとなります。

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キュレーター情報

宇佐美恵子

ファッション&ライフコーディネーター

宇佐美恵子

モデルを経てファッションコーディネーターに。現在、ファッションを軸に、エイジングスタイル コンシェルジュとして、キレイに年を重ねるための、それぞれの方にあったエイジングスタイルメニューをご提案、サポートしています。またそれぞれの年齢を快適に過ごすための商品開発にも参加。     
正しい姿勢と歩き方を身に付けることで、美しいスタイルと、老いにくい体を手に入れることができます。「エイジレスウォーキング」レッスンも開催。
食べることはキレイに直結しているという考えのもと、食にも多いに興味があり、講師を招いて不定期な料理教室開催。名誉ソムリエ、タスト・フロマージュを受賞。                 
2009年4月から2015年3月まで織田ファッション専門学校校長。現在も織田ファッション専門学校・きもの専門学校の特別講師。
エッセイスト 只今11冊目の本を執筆中。

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