記事詳細
はちみつ好きにはたまらない「はちみつフェスタ」
皆さんは、「はちみつ」はお好きでしょうか?
「はちみつの元気とキレイを学ぶ」ことをスローガンにして活動を続ける「一般社団法人日本はちみつマイスター協会(以下はちみつマイスター協会)」が主催となって開催される、このはちみつフェスタは今年で3回目。日本にとどまることなく、各国のクオリティの高いはちみつの養蜂家(作り手)や、輸入会社が出展を行う試食販売があり、来場者はその他にも「はちみつを使った石鹸作り」や「はちみつとチーズのフィンガーフード作り」等のワークショップも体験でき、その他にも、銀座産はちみつ入りカレーライスや、はちみつビールなども販売されて、まさに「はちみつ好き」の方にはたまらないイベントです。毎年8(はち)月3(みつ)日を中心に開催をされていて、今年は3日が月曜日ということもあり、8月1日(土)、2日(日)に東京銀座の紙パルプ会館で開催されました。
究極のはちみつが決まる日
そして、はちみつフェスタの翌日、8月3日(月)にはちみつのプロが選出する、「第1回ハニー・オブ・サ・イヤー発表会」が開催されました。選出方法は、事前にはちみつマイスター協会に送られてきた50を超えるはちみつを5つまでに絞り込み、8月1日、2日に開催されたはちみつフェスタ来場者200名が、一番好きなはちみつに投票を行い、8月3日の発表会で審査員6名が実食をおこない、最終的に1つが「ハニー・オブ・ザ・イヤー」の栄冠に輝きます。
当日の審査員は「はちみつマイスター協会」代表理事の平野のり子さん(写真左)、洋菓子教室「トロワ・スール」主宰でもありはちみつスイーツ研究家でもある木村幸子さん(写真中央)、特定非営利活動法人銀座ミツバチプロジェクト副理事長の田中淳夫さん。
モデルでもありはちみつソムリエの資格を持つ箕輪玖美さん(写真左)、タレントでもありはちみつマイスターの資格を取得している新田恵利さん(写真中央)、江上料理学院学院長で様々な食関連の役職も勤める江上栄子さん(写真右)の計6名が務めました。この最終審査まで残った蜂蜜はこちらの5つ。
三ヶ日みかん:長坂養蜂所
日本一のみかん生産地とも言われ静岡県県三ケ日町で生産される「三ケ日みかん」はちみつ。透明感がありさっぱりとした甘みの中に、みかんの花の爽やかな柑橘系の香りがはちみつの中に溶け込んでいるかのような、非常に上品な味わい。
田中さんコメント
「このはちみつは非常に透明度が高く、通常柑橘の蜂蜜が入ると非常にゆるくなってしまいますが、こちらはしっかりと糖度があって、様々な料理に合わせやすいと思います。食べた後もすっきりしているのも特徴です」
箕輪さんコメント
「爽やかなお花の香りと、甘さ、そして粘りがしっかりしていて、この3つのバランスがしっかりと取れているはちみつだと感じました。爽やかな後味が残るので、朝食のトーストやヨーグルト等の相性が良いかと思います」
瀬戸内レモンとみかん:Honey Honey Honey
瀬戸内レモンとみかんの濃厚な蜂蜜。輝きのある淡い色と、華やかな香り、そして軽やかな舌触りで、すっきりとして甘さが特徴です。
江上さんコメント
「私は九州の育ちなので、九州から瀬戸内の柑橘の畑は存じておりますが、こちらの蜂蜜はこくがあって、そして爽やかという印象を持ちました。味わいが程よい甘みと酸味のバランスがとても素敵です。最後鼻から抜ける時、干草の様なまったりとした、そして力強い余韻を感じる素敵なはちみつです」
木村さんコメント
「後味に軽い野性味を感じた事が印象的でした。なおかつ、味わいに上品な香りがとても心地よく、鼻に抜ける時スパイシーな軽い刺激というか野性味がわりと長く続き、それでいて心地よい雰囲気が残るバランスの良いはちみつです」
クリームリンデン:Priroda
数年に1度特殊な自然条件が整った時に採取できる幻の白いはちみつと言われる「クリームリンデン」。濃厚で独特で上品な風味とクリームの様な舌触りが特徴なロシアのはちみつです。
箕輪さんコメント
「こちらは、スプーンに取るとわかるのですが、見た目からして非常にクリーミーです。味わいも勿論クリーミーで私が今まで食べた、はちみつの中で一番クリーミーさを感じました。濃厚で甘さもあるのですが、最後の鼻に抜けるリンデンの香りでしつこさが消えていき、バランスが優れている蜂蜜だと思いました」
江上さんコメント
「まず頂く前に、濃厚であるのに香りの爽やかさを感じました。味わいますと、とても濃厚な中に品位があり、黒糖が入り込んだような、こくも感じました。最後は干した果物の味が舌に残る印象もありました。こちらは紅茶と一緒に頂ければどんなに良いだろうと思いました」
森のはちみつ:アフリカンスクエアー
エチオピア南西部の熱帯林で地元農家が創りだすはちみつ。蜜元はエチオピアシェフレラという花で、クリーミーな食感と豊かな森を想わせる爽やかで力強い花の香り、そしてほんのり感じられる清涼感が特徴です。
新田さんコメント
「スプーンですくうとわかりますが、ねっとり感があり、白濁色に近いのですが、口に含むと、気持ちの良いざらざら感があり、その後口の中で溶けていき、唾液と馴染んでいくと甘みを感じ、ずっと花の香りが残ります。目を閉じるとお花畑が広がっているような、女性を感じるはちみつでした」
田中さんコメント
「舌に残る雑味が好印象を残します。紫外線が強くなると花も自分たちを守るのか、はちみつの色が黒っぽくなっていくのですが、こちらのはちみつの色は黒味というよりも、普通のはちみつに近い色味ですので、恐らく標高が高いところで創られているのではないかと思います。そして、フルーティーな香り心地よく、チーズに乗せてワインと一緒に合わせるとさらに美味しく頂けそうです」
レザーウッドハニー:リアルフード・ドット・ジェイピー
空気と水が綺麗なタスマニア島の西部にしか育たない不思議な植物「レザーウッドの木」。発芽から75年かけてようやく花を咲かせ、充分な蜜量を確保するためには樹齢100年を越えないと言われており、このレザーウッドハニーは「食べる香水」とも呼ばれています。
木村さんコメント
「このはちみつは、本当に長く余韻が残ります。そしてその余韻が心地よい状態で長く続きます。はちみつという概念というよりも、「お花のコンフィチュール」という印象さえ受ける、とても素晴らしいはちみつです」
新田さんコメント
「タスマニア島に何年か前に行ったことがあり、空気が澄んでいるのを肌身に感じました。そんな自然で育った花から採取されるはちみつなのですが、本当の自然を口に入れると豊かに拡がる花の香りを感じるだけで良い女になれるのではないかと思える素敵なはちみつです(笑)」
審査員のコメントの後、別室で投票が再度行われ、ハニー・オブ・ザ・イヤーの発表となりました。
第1回 ハニー・オブ・サ・イヤーは……?
今回栄えある「ハニー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したのは「レザーウッドハニー」でした。第1回目の審査ということでしたが、審査員も迷うほど拮抗した高いクオリティの中からの選出だったようです。受賞したリアルフード・ドット・ジェイピー代表の高橋昭江さんには、賞状と、トロフィーが授与されました。
イベントを終えて
どの食材についても、奥深さは果てしないものですが、はちみつも同様です。特に自然を相手にして手作りで完成するはちみつも、その年その年で味が変わるそうです。健康志向が拡がる中、オーガニック思考の製法や、伝統的な製法で作られる今回紹介されたようなはちみつは、少しずつ消費者の支持を受けていくのではないでしょうか。そして、今回初の試みでしたが、こういった賞があることは、養蜂家の方々、輸入をする方々の心の支えにもなるでしょうし、技術、品質の更なる向上にも繋がるはずです。
今回受賞された高橋さんの受賞時の涙、そして、今回発表会に参加していた最終選考に残っていた養蜂家の方々、輸入会社の方々が温かい笑顔と拍手で高橋さんを祝福する姿が非常に印象的でした。自分の力だけではなく全員でこのマーケットを盛り上げて行こうとする強い気持ちが昇華された瞬間を体感できた素晴らしい会でした。
※掲載情報は 2015/08/09 時点のものとなります。
- 1
キュレーター情報
ippin編集部のお取り寄せ
"あの人の「美味しい」に出会う"ippinの編集部おすすめのおとりよせ情報を配信中。
全国の厳選されたグルメ・食品、レストランメニューをお取り寄せできるショッピングサイト「ぐるすぐり」のおすすめから、心惹かれるグルメをピックアップしご紹介しています。