極上の芳香と味わい。素材を最大限引き出す極選醤油

極上の芳香と味わい。素材を最大限引き出す極選醤油

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日本料理に欠かせない調味料のひとつ「醤油」。大豆や塩を原料として発酵させた、お馴染みの醤油や魚を使って造られる魚醤(ぎょしょう)など、各地域や時代によってその製法やバリエーションも様々で私たちの食生活に昔から深く根付いています。その香りと味は日本人であること思い出させる代表的な調味料ではないでしょうか。現在では日本料理だけでなく西洋料理でも用いられる、まさに万能調味料である醤油。今回は、そんな各地の醤油の中からこだわりが詰まった個性豊かな食卓をワンランクアップさせる醤油を取り上げてみました。

1:絞りたての「生」でストレートに醤油の旨さを感じる「ひしお醤油」

極上の芳香と味わい。素材を最大限引き出す極選醤油

石川県金沢のヤマト醤油味噌の生醤油「ひしお醤油」。特徴は絞りたての「生」。普通の醤油は加熱殺菌しているに対し、火入れをしない生醤油はもろみの本来の香りが楽しめます。香りもあわせ醤油の持つ旨さをストレートに感じられる一本で、甘味料などを一切使っていないので辛みもしっかり。他の素材と合わせると、その素材の甘味をしっかりと引き立たせてくれる調味料としての実力も持っています。また、料理に合わせるなら冷奴やお刺身でストレートに醤油の味を楽しめる、素材を損なわない生醤油の風味を堪能してください。

 

2:「数より質」200年先を考えた醤油造りから生まれる「鶴醤(つるびしお)」

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醤油造りが盛んな香川県小豆島。島には幾つもの醤油造りの蔵があり、島を巡ると醤油のふくよかでやさしい香りがするそうです。その島でガイドブックにもあまり載らない小さな蔵が「ヤマロク醤油株式会社」。150年程前から育てている百数十種類ほどの菌と世界にひとつしかない杉樽を持つ、こだわりの醤油造りを行っている蔵で造られる醤油は2種類のみ。「数より質」を大事に200年先を考えた醤油造りから生まれる醤油「鶴醤(つるびしお)」は芳醇な香りと深い味わい、そして素材の甘みを極限まで引き出してくれる、かつては高級調味料であった醤油の姿を思わせる「幸せの一滴」です。

3:ワインのように年ごとに微妙に違う香りと味が楽しめる「ミツル醤油 生成り濃口」

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日本で醤油は大手5社のナショナルブランドで市場全体の50%、中堅9社で約16%を占めていて、その他の30%強は約1600社の小さな醤油屋さんで占めているそうです。そんな小さな醤油屋さんはそれぞれ独自の醤油造りを行われています。そんな醤油のひとつがこの福岡県のミツル醤油醸造元の「ミツル醤油 生成り濃口」。実はこのミツル醤油は40年絶えていた醤油造りを再興した一本なのです。厳しい道のりを経てよみがえった醤油は香り高く、それでいて料理の邪魔にならない、控え目だけど優しい味と料理人にもファンが多いそうです。またワインのように製造した年がナンバリングされていて仕込まれる年ごとで、ワインのように微妙に違う香りと味が楽しめるそうで醤油の楽しみ方が広がる造り手のこだわりを持つ小さな醤油屋さんの素敵な醤油です。

4:江戸時代からの伝統製法の赤い醤油「玄蕃蔵」

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「良いお醤油は、黒ではなく赤い」。そんな赤い色を持つ江戸時代からの伝統製法で造られるヒゲタ醤油の「玄蕃蔵」という醤油。年に一度だけ仕込み、九月九日の重陽の節句に蔵出しするというこだわりの限定品です。味わいはとても甘く、まろやかで、これだけでお酒のつまみにもなりそうなほどの、江戸時代の味を思い起こさせる伝統の手作り醤油です。

5:「カレー」の香りは海外の方の一番人気の個性的な「かおり醤油」

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醤油の香りに「ドキッ」としたことはありますか?名前にもなっている、この「かおり醤油」をおすすめされたミラノ万博日本館 公式サポーターの里井真由美さんは、その香りの良さに「ドキッ」として思わず、「どこのお醤油?」と尋ねられたほど。こちらの醤油、ハイアットリージェンシー東京「日本料理 佳香(かこう)」の料理長と山口県の地元食材店「萩・井上商店」とのコラボオリジナル。香りもオリジナリティのある「柚子」、「磯辺」、「青紫蘇」に「カレー」!ちなみに「カレー」は海外の方の一番人気だそうで日本人だけでなく海外の方にも醤油の魅力を伝える個性的な一本です。

6:大豆と塩だけで熟成させるこだわりのたまり醤油「つれそい」

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300以上の醤油の蔵元を訪問し、醤油専門サイト「職人醤油」を運営されている代表の高橋万太郎さん。その高橋さんが選ばれたのが愛知県南蔵商店の「つれそい」。この醤油は「たまり醤油」といい、一般的な濃口醤油が原料に大豆と小麦を半分ずつ使用するのに対し、大豆の割合が多いのが特徴です。しかもこの「つれそい」は大豆と塩のみを原料とし、手間と時間と根気のいる醤油造りから生まれています。造り手は五代目の青木弥右衛門さん。「お客さんが美味しいと言ってくれる、そして、自分自身が自信を持てる商品でないと、とてもじゃないけどできない」と味への自信と信用が醤油造りに込められた一本です。

7:生の鮮度の良い雲丹だけをつかった極上の魚醤「雲丹醤」

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濱醤油とも呼ばれている魚醤(しょっつる(塩魚汁)とも言いますね)。通常、魚醤は魚の身やアラに塩を加え発酵させて造られますが、この「雲丹醤」は生の鮮度の良い雲丹を使い、塩を加え3ヶ月から6ヵ月間、発酵させ熟成した魚醤です。福井県の若狭湾小浜市に古くから伝わる、この天然の旨み調味料、味わった1級フードアナリストの谷口信江さんは雲丹醤を使ったパスタの口に広がる風味は想像の域を超え、シチリア島の雲丹のパスタを超える極上パスタに出会ったとまで!和食だけでなく実力を発揮する極上の調味料です。

8:ほんの数滴で信じられない薫香!燻製専門店の「燻製しょうゆ」

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燻製ブームの近頃。醤油にも燻製を取り入れてみるのはいかがでしょう。燻製専門店「風の仕業」のこの「燻製しょうゆ」。ほんの数滴で信じられない程スモーキーな香りで、肉料理に使うと肉自体が薫製されているような味に激変するとまで!薫製好きにはたまらない、衝撃の醤油としてケーキデザイナーの鈴木ありささんは初めてこの醤油に出会ったニューヨークでの味の思い出を紹介されています。スポイトのパッケージも新鮮な食卓に新しく取り入れたい醤油です。

9:海外のシェフも買い求める鮎と塩だけで造られた「鮎醤油」

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鮎と塩のみを使って造られた、老舗醤油屋「まるはら」の「鮎醤油」。実はシェフに人気の醤油だそうで厨房で隠し味に愛用されてますし、また海外からのシェフも買い求める一本。和食の調味料の醤油が西洋料理のシェフに?とも思いますが、魚特有の臭みなどがほとんどなく、素材の旨味や香りを引き出し、全体の味わいに奥行きを加えるというのが人気の秘密だそうです。煮ものや焼き物などの調理や鍋料理に、漬物や卵ご飯などにとなんでも使える万能調味料と田中伶子クッキングスクール校長の中村奈津子さんのお墨付き。料理のワンランクアップに使いたい目立たない存在でもその隠れた実力はすごい一本です。

10:室町時代から続く醤油の原点「煎酒(いりざけ)」

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こちらは変り種。といっても歴史は室町時代からと古く、醤油の原点となる「煎酒(いりざけ)」。江戸時代中期から醤油が普及する前まで使われていた、日本酒に梅干しと花がつおを入れ煮詰めて作られている調味料で、いまでも一部の料亭や日本料理屋で使われています。家庭で味わうならと日本文化の伝道師である神森真理子さんがおすすめされているのが銀座三河屋の煎酒。普通の醤油と同じようにお刺身、豆腐、卵かけご飯にもおすすめされています。鰹節の旨味と梅干しの酸味・塩味が素材の味を引き立てるので、隠し味として醤油の代わりに「醤油の原点」を料理に使うのもいいですね。

11:豆と醤油の味わいを活かした料理の幅が広がる「醤油豆」

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こちらは豆と醤油の味わいを活かした酢重正之商店の「醤油豆」。蒸した大豆と黒豆を麹に漬けた豆麹を醤油ダレで温熟成し発酵させた調味料です。かけるのではなく和える食べ方で軽く炒めた茄子に少し加えたり、そのままはもちろんマヨネーズと混ぜキュウリなどの野菜と一緒に、黒酢やオリーブオイルと混ぜてカルパッチョにしたりと、醤油の味わいを活かしながら料理の幅が広がる楽しみ方ができるおもしろい調味料です。

※掲載情報は 2015/06/28 時点のものとなります。

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