日本橋老舗佃煮店の若旦那にきいた「秘伝のたまごかけごはん」

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老舗佃煮店「日本橋鮒佐」の若旦那イチオシ「白寿(しらす)」

1862年創業の老舗佃煮屋「日本橋鮒佐」の若に聞きました。「年間50点もの商品を佃煮にする御社ですが、若が一番好きな商品は何ですか」。まるで迷う素振りもなく、「江戸前佃煮 白寿(しらす)」とのことでした。それからの若の白州の話は1時間にも及びます。

 

しらすはカタクチイワシの子供で、黒潮に乗ってやってきます。取れる場所によってカタクチイワシの成長度合いが異なります。つまり取れる場所によって大きさ、弾力、品質がマチマチになるのです。品質の悪いしらすだと、佃煮にした時にべちゃべちゃになってしまうそうです。しかし若は、茹でた状態で、握るとふわっと戻ってくるようなしらすを選別して購入しているそうです。そういう状態のしらすは、佃煮にすると、程よい弾力があり、とてもおいしいそうです。

日本橋老舗佃煮店の若旦那にきいた「秘伝のたまごかけごはん」

日本橋鮒佐のしらすの味付けは、醤油と砂糖とタレのみで仕上げたシンプルな味付けです。現代の減塩系佃煮に比べるとかなり辛く感じます。しかし後味がよく、江戸の風味を体感できる味付けだと思います。

 

そして、おススメの食べ方はTKG(卵かけごはん)でした。

 

作り方

1.まずしらす混ぜご飯を作ります。ご飯130gに対してしらす6gです。よく混ぜると、ほんのりご飯に醤油色が付きます。

2.玉子の黄身のみをご飯の上にを乗せ、良く鑑賞した後、混ぜる!

日本橋老舗佃煮店の若旦那にきいた「秘伝のたまごかけごはん」

これはおいしいです。TKGレシピは数あれど、これは相当うまいです。玉子がなくても相当おいしいのですが、玉子と混ぜることで、日本橋鮒佐佃煮独特の辛さと甘味と玉子が絡み合い、何とも言えないハーモニーとなります。鮒佐のしらすと玉子は、まさに「混ぜるなキケン!」です。中毒性がとんでもないです。

 

辛めですので、オトナの味付けかと思ったのですが、我が家の小さい子どもも、たいそう気に入ったようです。混ぜご飯おにぎりなどにして、パクパク食べていました。おススメです!

※掲載情報は 2015/06/24 時点のものとなります。

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キュレーター情報

山本貴大

山本海苔店 専務取締役 営業本部長

山本貴大

1983年生まれ。2005年慶應義塾大学法学部卒業後、東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)入社、法人営業などを経験。2008年山本海苔店入社、仕入部で海苔全般の勉強を行い、その後山本海苔店100%子会社丸梅商貿(上海)に勤務。丸梅商貿勤務中に、おむすび屋「Omusubi Maruume」を立ち上げる。その後シンガポール髙島屋、台北三越店の立ち上げなどに関わる。現在は専務取締役営業本部長として山本海苔店の営業全般を担当しながら、「おいしい海苔」の普及活動に努めている。

山本海苔店は1849年に日本橋で創業。2代目は世界で初めて味附海苔を発明、3代目は海苔を形を現在の19cm×21cmに統一するなど海苔業界のパイオニア的存在。現在は海苔を「何かを巻くもの、包むもの、かけるもの」と言った副食から抜け出させるべく、「おつまみ海苔」などに代表される「海苔菓子」の販売に力を入れている。

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