美生柑(みしょうかん)
マルエムフルーツアイランド
柑橘と一口に言っても温州みかん、デコポン、伊予柑、文旦などなど、その種類はたくさんあります。今回ご紹介するのは、数ある柑橘類の中でもその甘みと独特の風味から「和製グレープフルーツ」とも言われる「美生柑」です。
まずは読み方から、これは「みしょうかん」。という果物で分類としては「河内晩かん」になります。その中でも愛媛県の再西南端にあるマルエムフルーツアイランドから出荷されるものだけに許された名前が、「美生柑」なのです。マルエムフルーツアイランドは足摺宇和海国立公園の潮風を受け、温暖な気候に恵まれた肥沃な土地を十二分に活用し最高の果物を作り続けています。こちらはまさに「こだわり」の栽培に徹されており高品質の有機肥料、魚肥(まるで鰹節のようなもの)やカニ殻などをブレンドしたこだわりの肥料を使用しています。
私も何度か訪れたことがあるのですが、初めてこの肥料倉庫に入ったとき、それだけでご飯が食べられそうなとても肥料とは思えない芳香な香りに衝撃を受けたことを鮮明に覚えています。この上質な肥料を数十年にわたって施肥することで豊かな土壌を仕上げ、質の良い果実栽培に努められています。
肥料は植物にとっての「食事」であり、そこにこれだけのこだわりを持って作られた果物が美味しくないわけがありません。
一般スーパーなどではあまり販売されてはいませんが、お取り寄せも可能ですので是非一度お試しください。
マルエムフルーツアイランド
※掲載情報は 2015/05/07 時点のものとなります。
ベジタブルフルーツアドバイザー
小坂洋平
1979年 京都市生まれ。立命館大学卒業。神戸の青果貿易会社にて勤務後、京都青果中央卸売市場にて取締役職を務め市場運営に携わる。
そのような経験から青果物、特に果物の現状に強い興味を持ち「食育」という観点から講演などを行い「産地」と「消費地」を結ぶ懸け橋となる活動に取り組む。
現在は京都の老舗フルーツパーラークリケットにて「楽しむ食」をいかに生活に取り入れ、人生の最後まで「食」を楽しむライフスタイルを提案。
日本野菜ソムリエ協会所属。