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老舗温泉旅館のオリジナルお惣菜
長野県松本駅から、くねくねした山道を車で約35分。二つのせせらぎに挟まれた、扉温泉に到着します。標高1050メートルの天空の宿として1931年開業の老舗温泉旅館、明神館があります。この明神館は「ルレ・エ・シャトー加盟旅館」で海外からのお客さまの多く、10年ぶりの大リニューアルでレストラン部分が内装ばかりではなく、料理自体が変わったのです。自家栽培の野菜をはじめオーガニックな素材を極めて、精緻な料理を提供しており、スパリゾートオーベルジュとしても大変魅力溢れる場所なのです。総料理長の田邊真宏さんの作り出す料理は、地元の食材を徹底的に調べ尽くして、料理は優しさが溢れていつまでも食べ続けられるのではと、想うほど。その明神館のオリジナル商品の「とっ辛胡椒味噌」をご紹介します。
“とっからこしょう味噌“と言うのは信州では、「唐辛子胡椒味噌」の略で、青唐辛子のことをこしょうと呼んでいるので、こう呼ばれています。どうも、安曇野に住んでいる方々はこの名称聞くだけでヨダレが出てくるとか。話は明神館に戻ります。ダイニングでフランス料理のデイナーが終わり、バーラウンジに行く時に「お夜食のご用意が出来ます」とホテルの人に聞かれました。当然食べるものに目がない私はお願いしたのです。部屋に戻ると塗りのワッパにおむすびが2個ありました。それが、白おむすびに味噌がちょこんとのっているだけの代物。なんだと思いながら食べた瞬間、辛い味噌が口中に広がり夢中で、お腹が苦しいはずの夜食を直ぐに食べてしまったのです(それも2個)。翌日、昨夜のおむすびの味噌はお手製ですか?と、尋ねると、明神館オリジナルで販売もしていると。
さっそく買い込んできました。東京に戻ってから、ご飯を炊いて「とっ辛胡椒味噌」をご飯にのせて食べると、ご飯が止まらない!信州味噌に大根、胡瓜、人参、青唐辛子、紫蘇の葉でピリ辛の味噌は、ご飯にも酒の肴にもぴったりですね。今まで、地方の辛味噌は随分食べてきましたが、これは、本当のお勧めの逸品です。
※掲載情報は 2015/05/07 時点のものとなります。
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キュレーター情報
アートディレクター・食文化研究家
後藤晴彦(お手伝いハルコ)
後藤晴彦は、ある時に料理に目覚め、料理の修業をはじめたのである。妻のことを“オクサマ”とお呼びし、自身はお手伝いハルコと自称して、毎日料理作りに励んでいる。
本業は出版関連の雑誌・ムック・書籍の企画編集デザイン制作のアート・ディレクションから、企業のコンサルタントとして、商品開発からマーケティング、販促までプロデュースを手がける。お手伝いハルコのキャラクタ-で『料理王国』『日経おとなのOFF』で連載をし、『包丁の使い方とカッティング』、『街場の料理の鉄人』、『一流料理人に学ぶ懐かしごはん』などを著す。電子書籍『お手伝いハルコの料理修行』がBookLiveから配信。
調理器具から食品開発のアドバイザーや岩手県の産業創造アドバイザーに就任し、岩手県の食を中心とした復興支援のお手伝いもしている。