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創業470年目に登場した、武将が縁起物として召したと言われる和菓子
470年から続く笹井屋さんの新商品「栗なが餅」を今回はご紹介したい。
この笹井屋さんのなが餅は、歴史が長く、根強いファンに支えられていることが分かる。しかし、その歴史までを知っている方はあまりいない。
三十六万石の戦国武将であった藤堂高虎が、「なが餅」の美味しさに「吾れ武運のながき餅を喰うは幸先よし」と大いに喜んだと言われている。出世後も参勤交代の際には、必ず立ち寄ったという。歴史的秘話を持つ老舗笹井屋さんの「なが餅」は、天文19年(1550年)創業し、今年470年間。今年、「栗なが餅」を新商品として販売。ただでさえ縁起良しの上に、勝負ごとに勝つという栗が餡に入ったのだ。
通常商品のこし餡のところを、細かくした栗を白餡に練りこんでいる。形は通常と同じで「ながき餅を喰うは幸先よし」だけでなく、“勝ち栗”の意味を持つ栗が入っているのがいくつも入っている。次の写真で、その栗に気が付いていただけるだろうか。上の方に黄金色の栗の姿が見える。
通年商品は、次の写真のもの。半分にしても、長いままいただいても良く、来客にもビジネスシーンの手土産にも、小ネタで話題が盛り上がること間違いなし。甘すぎない、上品なお味。男性にも召しがっていただけ、歴史的に縁起が良いことも手土産におすすめのポイントだ。お好みで、軽く火であぶっていただくと二度楽しめる。
この新商品は、完売次第終了。新年の伊勢神宮の帰りに購入できたら、奇跡的な縁起ある2021年になりそうだが、それまでに完売してしまう可能性もある。
見つけたら、是非手に取っていただきたい。
なにしろ、470年目にして販売した新商品。おそらく、戦国武将もこの縁起和菓子が当時あったら、戦いの前に召し上がっていたかもしれない。
※掲載情報は 2020/12/11 時点のものとなります。
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キュレーター情報
発酵料理研究家/観光連盟アドバイザー
高橋香葉
「日本人の体を健康できれいにするには、日本伝統文化の発酵食が一番良い」として発酵料理の研究に取り組む。テレビ、雑誌、書籍などを通じて、発酵食品の良さを伝える普及活動を行っている。
日本で初めて、米麹と醤油をあわせた新調味料「しょうゆ麹(醤油麹)」の作り方とレシピを公開し、発酵業界に新しい風を入れた。その活動は、フードアクションニッポンアワード販促部門を受賞。その後、読売新聞にて「オンリーワン」として掲載された。
現在は、日本全国を回り、全国の発酵食品だけでなく温泉巡りをし、日本の伝統文化を勉強している。
自治体の観光連盟アドバイザー、特産品開発審査委員などを歴任。市場調査から、販売戦略、プロモーションなどのマーケティング講師も行っている。フードアナリスト協会「食のなでしこ2016」。
主要著書:
◎「しょうゆ麹と塩麹で作る毎日の食卓」(宝島社)
◎リンネル特別編集「しょうゆ麹で作る毎日のごちそう」(宝島社)
◎「知識ゼロからの塩麹・しょうゆ麹入門」(幻冬舎)
◎おとなのねこまんま555(アース・スターブックス)等